当日 ページ30
時が過ぎるのは早いもので、部活の日々を送っていたらあっという間に祭りの日が来た。私は10時に家を出て、先にミンジュと互いの家から同じくらいの距離にあるカフェで合流した。
頭のほぼてっぺんで1つにお団子をしたミンジュは、あの日買った、少し大きめの白いTシャツにジーンズの短パンと夏らしいラフな服装である。そして、私の向かい側に座る彼女は足をぶらぶらさせる。その細く白い足の先にある白いレースがついた3センチほどの厚底靴が揺れた。
｢どうしよどうしよ、今日が来てしまった｣
｢みんなで回るのかな、それとも2人組とかになるのかな？｣と店員が持ってきたばかりのカフェラテをちゅーと吸いながら焦った表情を浮かべる。一方私は彼女と同じものを両手で覆ったまま、どうだろうね、と呟いた。
｢えー、でも2人きりならジェノくんもいいけどやっぱりAの件があるからジェミンくんかなあ｣
｢ドンヒョクは入ってないの？てか、私の件って何｣
｢あいつは……ね｣
ね、で済まされるドンヒョクに少し同情しつつ、彼女が発する言葉に意識を向けた。
｢Aの件はほら、やっぱりジェノくんはそういうものじゃん｣
｢…どういうもの？｣
｢えー、ここまで言っても分からないの？そりゃロンジュンくんも笑っちゃうね｣
あ、またロンジュンくんだ。最近ミンジュはよく彼の名前をあげる。どうやら仲がいいのは本当なようで、私は相変わらず彼にからかわれているようだ。
｢ロンジュンくん？私の事からかってるんでしょ｣
｢からかってるっていうか、あの子は何かこう、人が戸惑ってるの見るとちょっかい出したくなるんだって｣
｢Sだね｣という私の言葉に｢まああのイケメンだもん、踏み潰されてもいいよね｣と今までのミンジュの発言の中でもかなり過激なものを出してきた。私は軽く目を丸くし、ストローに口をつける。全くこの子はサラッとこういうこと言うんだから。
夏休みだからジェミンくんは髪の毛を染めたらしい、とそういえばの言葉から思い出すように話を始めたミンジュ。私はもう一口少し苦いカフェラテを飲んだ。下の方ミルクが溜まっていて、ストローを底まで伸ばさないと甘さが来ない。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1327人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ほのか(プロフ) - ジュンさん» はい！頑張ってください！ (2021年3月28日 15時) (
レス) id: a62bd22554 (このIDを非表示/違反報告)
ジュン - ほのかさん» ありがとうございますー！TT 前回の更新から1週間もあいて待たせてしまいすみませんTT 文化祭の流れで色々ニヤニヤしながら内容を考えていました。これからも楽しみに読んでいただけると嬉しいです^^ (2021年3月28日 13時) (レス) id: 574c7b7109 (このIDを非表示/違反報告)
ほのか(プロフ) - 早く続きが楽しみです！！！ほんっとに楽しみなんです (2021年3月25日 11時) (レス) id: a62bd22554 (このIDを非表示/違反報告)
ジュン - さなこさん» コメントありがとうございます！TT 感謝感激です…これからどんどん進展していく予定ですので是非ともこれからも楽しんで下さい^^ (2021年3月20日 13時) (レス) id: 574c7b7109 (このIDを非表示/違反報告)
さなこ(プロフ) - ぐおおおおという気持ちでたのしませてもらってます(褒め言葉です) (2021年3月18日 23時) (レス) id: a10af9d64e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ジュン
| 作者ホームページ：http://commu.nosv.org/p/baekotowhani/
作成日時：2021年2月28日 20時
