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三話 ページ4

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「其の羽凄いな…」


「飛ぶ為に付いてるんだから当然でしょ。
あ、ほら見えたわ。あの立地悪い神社が博麗神社よ」


立地悪い神社。
其の通り険しい山の階段の一番上に神社があった。

一人の女が掃き掃除をしていた。


「霊夢ー」


「レミリア?来るなら云いなさいよ。
如何したの?」


先に神社に降りて話し掛けて行ったレミリアが、
俺を振り返る。


「あら。
見ない顔ね。外来人かしら」


「そうだと思う」


「私は博麗霊夢よ。
此処、博麗神社の巫女をしているわ」


凄い服だと思ったら巫女服だったのか此れ…


「そうか。宜しく。えーと…博麗。
俺は中原中也だ。好きな風に呼んで呉れ」


「霊夢で良いわ。

で、幻想郷について教えて欲しくて来たのね?」


「良く分かったな」


「いつもだからね。
でも、今回は強そうじゃない。
大体の外来人って幻想郷に来ても、
妖怪とかになって暴走しちゃうか、力尽きて死ぬかなのよ」


じゃあ俺は…なんで死ななかったんだ?
異能持ってたからか?


「へぇ。
まァ…そんな事は良いから、教えて呉れよ」


「良いわ。じゃあ幻想郷について話してあげる。
でも、私此れからやる事あるから簡潔に話すわよ」


「嗚呼、頼む」


「中也、私も一寸用事があるから一旦屋敷に帰るわ。
少ししたら迎えに来るから」


ごめんね、という風に眉を下げるレミリア。


「良いぞ、来なくて。一人で戻れる」


先刻、道は覚えたしな。


「…そう?なら良かったわ」


「じゃあ、立ち話もなんだし…
ッて云っても中に入っても何も出せないんだけど。
座って話しましょう」


「嗚呼」


そう云って入った神社の中は、
和室になっていてなんとなく畳が心地よかった。


「幻想郷ってのはね、幻想となった人が来る場所なのよ。
レミリアだって吸血鬼だし、
此処には妖怪も、鬼も、神だって居るわ。
勿論人間もね」


「へぇ。あの羽は吸血鬼の物だったのか」


「そうよ。後云うとすれば…

幻想郷には、能力がある。
そして、弾幕とスペルカードもね」


新しい情報が増えたな…


「能力ってのは…」


「まァ、人其々よ。
私の場合は、主に空を飛ぶ程度の能力。
レミリアだったら、運命を操る程度の能力」


「へぇ…」


じゃあ、俺の場合は…
重力を操る程度の能力、とかか?


「程度の能力か…」


「如何したの?」


「俺の場合は如何なんのか、ってな
まァ良いさ。探り探りで」


其の方が楽しいだろ。






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作者名:みるくれーぷ。 | 作成日時:2019年3月8日 22時

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