【約束のネバーランド】転生したので頑張ります。２ (ページ10)

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58，脱獄への道4 ページ10

Side me

レイ「さぁ何してる。ドンとギルダに伝えて来い」

私達がそうするとでも？

エマ「……ねぇレイ…一つ気になったんだけど、火事を起こしてもさ……ママがもし建物を放棄したら？」

エマが質問を投げかける。

エマ「ママは火を消すことを諦めて、私たち商品から目を離さないかもしれないでしょ？」

レイ「……気づいた？そう、確かにその通り。その可能性も存分にある。
ただ火事を起こすだけじゃ不十分だ。確実にママの手を塞がなきゃ、ママから逃げる隙をつくれねぇ」

エマ「……」

レイ「でも問題ない、考えてある」

それは私達が、あの子達がさせない。

レイ「シンプルな話さ、こうすればいい」

レイはオイルを自分へとかける。

エマ「レイ！！？」

エマは驚く、まあ見事な演技だ。いや、実際驚いているのか。私は無表情のまま。

レイ「サイコーだろ？出荷が決まってる最上物(フルスコア)が燃える、絶対に捨て置けない」

レイは続ける。

レイ「この日を待っていた、ずっと前から決めていたんだ。何年も……何年も前から。ガキ臭い腹いせさ。
俺はねA、エマ。もともと勉強も読書もさほど好きじゃないんだよ」

けど、我慢してきた。私だってそう。

私はあるものを準備する。

レイ「けど我慢して…努力して…吊り上げてきた。自分の値打ちを…最上級まで(・・・・・)！
12年、待ちに待たせた最上物(ごちそう)だ。俺は…それを今夜奪り上げる、お楽しみの収穫目前で！食えると思うなよ？食わせられると思うなよ？食用？商品？知ったことか。俺は人間だ！ザマァ見ろ！！

レイは続ける。

レイ「それにこれでいい……これがいいんだよ。俺は家族をずっと見殺しに…踏み台にしてきたんだから。
みんな……いい奴らだったのに、優しい人達だったのにな」