【約束のネバーランド】転生したので頑張ります。２ (ページ8)

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56，脱獄への道2 ページ8

Side me

レイ「それで？どこまで進んだ？」

レイが質問を投げかける。

私は口を開く。

『ママはレイとエマにばかり注意をしていた。だから私には注意がそんなに向かなかったわ。
元々、備品は目をつけられる前に殆ど準備はし終わってたから、主にドンとギルダには食料の用意とそれぞれの荷物の用意をして貰ったの』

私は続ける。

『他に必要なものは私が揃えたからそれを２人に託した、全部済んでるわ。
あとはみんなの訓練。私はドンに戦う術を、生きる術を体と頭に叩き込ませた。ドンはかなりの戦力になるでしょうね』

エマ「いつでも出られる」

レイ「上出来じゃないか、あとは方法。どう逃げるか」

エマ「出る策も練った。考えがある。明日の昼、ここから逃げよう」

レイ「待て、昼に出るのか。無茶だろ。以前(まえ)と状況が違う。俺は出るなら夜だと思う。まぁ聞け、座りなよ。いいか。
塀の先が崖だった、崖からは降りられない。逃げるなら「橋」から。でものその橋は一つだけ。
しかも、本部から(・・・・)出ている。これが今俺達が置かれた状況だ」

レイは淡々と状況を話す。

レイ「で、問題は2つ。①ママの目と②橋の警備」

エマ「①ママの目で問題なのは「私達への監視」と「常に弟妹(だれか)を抱えていること」──でしょ？
昼間もそうだし、ママは夜も赤ちゃんと同じ部屋」

レイ「そう。だからまず逃げる時にはママの監視をふりきって逃げなきゃならねぇし、
ママとチビ達を切り離さねぇ限り全員での脱走は難しい」

レイは続ける。

「次に②の橋の警備。唯一の道だ。元から見張りは置いてるだろうし、脱走騒ぎが起きりゃ必ず警備が殺到する。
そうでなくても本部の先だ。近くにやつら化け物がウジャウジャいる」

レイはさらに続ける。

レイ「つまり、ママに止められたら終わり、本部へ脱走の通報をされたら終わり。橋で見つかったら終わり。
まぁ普通諦めるしかねぇ‶不可能(むり)"だ。さぁどうする？」

火事を起こす、でしょう？

レイ「俺はこれが一番だと思う」

レイは、オイルの入った箱を私達に見せる。

レイ「夜ハウスに火をつける」