【約束のネバーランド】転生したので頑張ります。２

66，脱獄への道12　回想 ページ18

Side me


エマ「4歳以下は農園(ここ)に残す。でも諦めた訳じゃない、今は(・・)連れてかない」


レイ「……「今は(・・)」？」


一か月前――


エマ「……フィルを呼んで」


フィル「エマ？A達もいる！」


エマ「話があるの…ハウスとママについて」


エマはフィルにハウスのこと、ママのことを話した。


フィル「やっぱり…そうだったんだね」


エマ「え？」


フィル「シスターが言ってた"シューカク"って何かなってずっと考えてた。シスターレイの引き出しあさったり、ノーマンがいなくなる日エマ、ママのことこわがってた。
そっか……ノーマンはシューカク……コニーも…みんなも…だからエマは……」


全てを理解したフィルは静かに泣き出した。


エマ「フィル…！今、2つの選択肢で迷ってる。
今、赤ちゃんまで全員連れて行くか、4歳以下を置いて行くか」


ドン「えっ」


エマ「出荷されるのは満6歳から。一番誕生日の早いマーニャでも、最短あと1年半の時間がある。
それに上(・)が16人も抜ける。「数より質」のGF(この)農園なら、出荷ペースは必ず落ちる。
もう一度、上物を育て上げるために将来上物になりうる年少者はこの先今以上に殺せない」


エマは続ける。


エマ「その点、現4歳の6人は、フィルを始めどの子も成績(スコア)は悪くない。
どんなに短く見積っても、2年の時間はあると思う」


ドン「エマそれって……」


ドンとギルダは驚いた顔をしていた。


フィル「待てる(・・・)よ、僕。だから置いてって」


フィルは顔を上げ、言い切った。

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