45，私の前世 ページ47
Side me
アンナ「そんな……じゃあずっと」
『ええ、次は前世ね。前世は幸せだった。
父親はいなくて母子家庭だったけど、私は愛情を受けて育っていった。
決して裕福ではなかったけど……。感情を取り戻したのはその時。
まったく笑わないし泣かない私を母さんは気味悪がらずに育ててくれた。
本当の私は無表情だけどとってもお喋り。その時流行っている本があったの。
〈約束のネバーランド〉っていう』
エマ「約束のネバーランド…」
『ええ、これはあなたたちの物語。だから知ってる。
あなたたちがどう動いてどう脱獄に至るのか、とか全部。
ただ何しろ10年以上前の記憶だから朧気だけど』
ギルダ「私達の物語……」
『そう、気付いたときは絶望したわ.
特にあなた達3人と同じ歳なんだって気付いたときは特に』
エマ「どうして？」
『だってこの世界致死率高すぎるもの。しかもフルスコア組と同じ。
フルスコア取れって言ってるようなものよ、元々大して頭良くないのに。私達が毎朝といてる問題、16歳とかで解く問題よ！！ほんとあなた達の脳はどうなってるんだか……。全員賢すぎよ」
ドン「16！？」
『そう、それこそ死ぬ気で勉強したわ。私が毎晩抜け出してるってこと知らないわよね？』
アンナ「抜け出してる？」
『アンナには一度見られちゃったけど……私はほとんど寝てないの。私は毎晩屋根に行ってる。
いつも腹筋や走り込みなどの基礎的なことから素振りをしてるの。
その木刀は、『剣道がしたい』って言って、4歳の誕生日にママから貰ったの。
少しは役に立つと思って』
私は続ける。
『７年間こんな生活を続けていると、１日１〜２時間の睡眠で足りるようになっちゃったわ。
そして�狠地�″を済ませたら少しだけ寝る。で、起きたら図書室へ向かう。
本を読んだり、勉強したりしてるの。フルスコア組に追いつくために必死だったの』
ノーマン「すごいな……」
『この手袋も鍛錬のため』
私がそう言うと、みんなは首を傾げる。
『んとね……手袋外してみて？』
エマ「？うん………！！」
私の手を見て、エマが驚く。
『うん。気付いた？マメだらけなの。怪我をしたらママも気付くでしょう？
手だってみんなに比べたらずっと硬い』
ギルダ「すごい……」
レイ「なるほどな」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 142人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「転生」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
夏 - レモン味のかき氷さん、感想ありがとうございます！これからもぜひ拝読していただけたら幸いです。 (2021年3月27日 13時) (
レス) id: 6bc76230b1 (このIDを非表示/違反報告)
レモン味のかき氷 - 面白いです！頑張ってください！ (2021年3月27日 9時) (レス) id: f308ff6fdb (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：夏 | 作成日時：2021年3月26日 17時
