ストックホルム…em ページ42
※軍パロ
「エミさん、まだお外出ちゃ駄目なの？」
「駄目に決まっとるやろ？外には怖い人たちいっぱいなんやから。」
いつからエミさんとこの小さい部屋に居るだろう。ここは城の敷地内にある「はなれ」なんだそうで、ただの町娘である私を閉じ込めるために作られたらしい。
最初はこんなことをして許されるのかとか、総統様が知ったらどうするつもりかとか聞いたがすぐに止めた。軍全体で隠蔽するつもりだったからだ。
最近と言えばここの快適さに絆されて抵抗するのも忘れエミさんと夫婦のようにして過ごしている。食事は城の給仕から運ばれてくるからだが、洗濯などこの小さな空間内の家事は私がするようになった。
「お外に行くのが駄目なら下町でなにか甘いもの買ってきてほしい…。エミさんと一緒にお茶したい。」
「おやすいご用です。ちょっと待っててな。」
扉の外に出て行くエミさんを見送って、また何もすることが無くなる。洗濯も掃除も全部終わって、ここにある本も読み漁ってしまってボーっとしているだけになった。つぎは暇つぶしの娯楽を頼もうかしら、と窓の外を見たり水槽の中をゆったり泳ぐ熱帯魚を見た。
三十分たったころだろうか、エミさんが帰ってきた。白い箱を持っていて、下町で有名なケーキ屋さんの物だと分かる。
「それ有名なとこのじゃない？総統御用達の。」
「うん、せやで。」
当然のように返事をして、彼は紅茶を入れ始める。今日の紅茶はアールグレイのようだ。慣れた手つきで鼻歌を歌いながら準備をする彼が軟禁なんてすると誰が思うんだろう。私に向ける穏やかな笑みは確かに本物なのに。
「A。」
「うん、ありがとう。」
差し出されたアールグレイとマカロン、それからモンブラン。こんなに食べたら太っちゃう、もう少しぷくっとしてても可愛いから、とバカップルのような会話。最初だったらイライラしていただろうし、毒でも入っているんじゃないかと警戒していたところだ。
「エミさん、砂糖取って。」
「ん、A専用の角砂糖な。」
なぜこんなにも彼が愛しく感じてしまうんだろう。専用の角砂糖を二つぽちゃんぽちゃんとカップの中に沈めた。ごくりと飲めば、エミさんは口角を上げた。
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羅威那(プロフ) - 兎餅さん» ただいまリクエスト消化滞っておりまして…いつ書き上げることができるか分かりませんがそれでもよろしければ… (2022年4月28日 23時) (
レス) id: c967219d95 (このIDを非表示/違反報告)
兎餅 - sinpさんが、ヤンデレ化して夢主を閉じ込める系のって、書けますか……？ (2022年4月24日 7時) (レス) id: 1c6f84240e (このIDを非表示/違反報告)
ひかる(プロフ) - ありがとうございます！お待ちしてます！ (2020年3月14日 3時) (レス) id: 525527bd5b (このIDを非表示/違反報告)
羅威那(プロフ) - ひかるさん» ひかるさんリクエストありがとうございます。最近思うようにかけず、更新が滞っておりますがそれでも良ければお待ちいただきたく思います。 (2020年3月13日 22時) (レス) id: ac81da58c3 (このIDを非表示/違反報告)
ひかる(プロフ) - knさんが嫉妬してる感じのお話読みたいです…！！ (2020年3月9日 21時) (レス) id: 525527bd5b (このIDを非表示/違反報告)
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