狂い咲く…gr ページ3
※ﾌｧﾝﾀｼﾞｰ軍パロ
「…痛むか。」
「いや、痛みは相変わらずないよ。」
最初は冬虫夏草かとも思ったがそういうわけではないようだ。しんぺい神やクラレ先生に見せても例を見ないだとか分らないだとか言われる始末。唯一、エーミールが御伽話に出てくる病気と似ているとだけ言った。
日に日にツタと花になっていくAの身体。今は脚が完全に植物の根のようになっており、部屋の床を土で敷き詰めてしまった。
「…自分にも、本当に身に覚えはないんだな？」
「うん。」
いつものようにつたや花を手入れする。幸い神経は通っていないらしく、専用のはさみでちょきん、ちょきん、と切っていくとすっかり白くなったAの顔が見えてきた。試しに右側の目の前でさっさっと手を動かしてみるがほとんど反応が返ってこないのを見ると、右目にもう視力はないのだろうという事。
「泣かないで、グルちゃん。」
「総統の俺をグルちゃんなんてあだ名で呼ぶのはお前くらいだ。」
「私、グルちゃんの特別になれたかな。」
「…お前はいつだって特別やった。」
「……なあんだ。」
安心したように笑ったAに胸が締め付けられる。俺は好きな女一人守れないくらい無力だったと、現実が突き付けてくる虚無感は死んでしまいたいほどに重い。
「なら、お花みたいな女の子になりたいなんてお願いしなくともよかったなあ。」
「…は、お前は…何、言って…。」
「お願いしたんだ。声が聞こえてさ、叶えてやるって。」
「あれほど精霊との契約は危ないと言っただろう！」
そう言えば、こいつは昔からそのたぐいのものに好かれやすかった。うかつだった。精霊との契約は強力だ。きっとそのうち本当に花になってしまうだろう。
「グルちゃん、泣かないで。私、グルちゃんにお世話してもらえて幸せだったよ。」
抱きしめれば花の香りがする。お前の香りはこんなじゃなかった。これが泣かずにいられるわけがない。
「お前を失いたくない。遠くになんか行かないでくれ。」
「…ありがとう、グルちゃん。」
次の日、Aは眠るように花に埋もれて眠りについてしまった。口周りに咲いた赤い花を切って最後のくちづけを落とした。
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羅威那(プロフ) - 兎餅さん» ただいまリクエスト消化滞っておりまして…いつ書き上げることができるか分かりませんがそれでもよろしければ… (2022年4月28日 23時) (
レス) id: c967219d95 (このIDを非表示/違反報告)
兎餅 - sinpさんが、ヤンデレ化して夢主を閉じ込める系のって、書けますか……？ (2022年4月24日 7時) (レス) id: 1c6f84240e (このIDを非表示/違反報告)
ひかる(プロフ) - ありがとうございます！お待ちしてます！ (2020年3月14日 3時) (レス) id: 525527bd5b (このIDを非表示/違反報告)
羅威那(プロフ) - ひかるさん» ひかるさんリクエストありがとうございます。最近思うようにかけず、更新が滞っておりますがそれでも良ければお待ちいただきたく思います。 (2020年3月13日 22時) (レス) id: ac81da58c3 (このIDを非表示/違反報告)
ひかる(プロフ) - knさんが嫉妬してる感じのお話読みたいです…！！ (2020年3月9日 21時) (レス) id: 525527bd5b (このIDを非表示/違反報告)
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