super darling !…ut ページ46
あ「鬱、どこ行くんだ？」
ベッドから起き上がろうともぞりと動けば心地よい低めの声が耳のすぐ後ろから聞こえる。
振り向くとまだ眠そうにするAちゃんの顔がすぐ側にある。当たり前だけど。
鬱「え、そろそろ九時だし起きようと思っただけやって。」
すると壁にかけてある時計を見て憂鬱そうにロングの髪をかきあげる。男の僕が格好いいと思うくらいだから、本当に参ってしまう。
あ「おはよう、鬱。」
そしていつもどおりキスされる。こういうのは普通男からじゃないのか。でも彼女にはそんなの通じないらしい。
あ「下でコーヒーでも飲みながら少し待っててくれ。簡単な朝食を作るから。」
ベッドから起き上がり下着を付けてぱぱっと着替えるAちゃんに続いて僕も着替えて追いかける。
あ「ほら、コーヒー。」
角砂糖とミルクと一緒に置かれたカップの中にはブラックの液体。香りだけで目が覚めそう。
鬱「今日は何作ってくれるん？」
あ「鬱がそうやって聞いてくる日は大抵食べたいものがある時だろう。何食べたい？」
にんまりと笑う彼女に恥ずかしさを覚える。でも、リクエストするくらい料理上手なのだから仕方がない。
鬱「目玉焼きとウインナー…食べたいんやけど……ええ？」
あ「私が断った事あったか？」
クスリと笑ってフライパンを取り出すと油をひいてウインナーを焼き始める。途端にいい匂いがしてくる。ぱりぱりとレタスをちぎった皿に焼いたそれを乗せる。
あ「鬱、すまんがトースターでパン焼いといてくれないか。」
鬱「ん、分かった。」
言われた通りパンをトースターの中へ。ジュッと卵がフライパンへ落とされる音も聞こえる。
いま思えばなんで僕と付き合っているのか分からないくらいAちゃんは「出来た人」だ。料理が上手くて、美人で、性格がよくて……良いところを上げるたびどんどん分からなくなる。
あ「どうした、そんな深刻そうな顔をして。」
目の前にことりと置かれた目玉焼きはとても美味しそうだ。チーンと音がしてトースターからこんがり焼かれたパンが飛び出てくる。
鬱「……なんでAちゃん僕と付き合ってくれてんのか、分からなくなってん……。」
あ「そんなの、好きだからにきまってるだろ。」
彼女は至極当然のようにさらりとそう言ってパンにバターをぬって口のなかに入れた。
あ「私はお前が好きなんだ、鬱。」
鬱「え、ああ…僕も好き、やで。」
僕の彼女は本当に格好いい。
すぺしゃるさんくす H2O様
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羅威那(プロフ) - 鵯(ひよどり)さん» 喜んでいただけたようでなによりです。体調まで心配していただけるとは……。これからもこの作品をよくしていくため、日々頑張ります！ (2018年7月20日 8時) (
レス) id: eebf109561 (このIDを非表示/違反報告)
鵯(ひよどり)(プロフ) - 羅威那さん» リクエスト消化有難う御座います。描写が美麗鮮烈で感嘆に尽きます。影ながら応援しております。最近は内外の寒暖差が激しいですのでお身体には十分お気をつけ下さい。並びに度重なる長文申し訳御座いません。 (2018年7月19日 16時) (レス) id: cabb857a13 (このIDを非表示/違反報告)
羅威那(プロフ) - 鵯(ひよどり)さん» わかりました、わざわざありがとうございます！本当に例えるなら万華鏡みたいな感じですね！ (2018年7月19日 2時) (レス) id: eebf109561 (このIDを非表示/違反報告)
鵯(ひよどり)(プロフ) - 羅威那さん» 其の辺りの主観は作者さんにお任せしますが、そうですね。敢えて言うなればカラフルで次々とめまぐるしかったり、完成した物が一瞬で壊れてしまうとか、壊しているのは回し手であるとか同様の模様が反射でずっと続いているとか。なんか上手く言い表せなくてすみません。 (2018年7月18日 22時) (レス) id: cabb857a13 (このIDを非表示/違反報告)
羅威那(プロフ) - 鵯(ひよどり)さん» ひとらんの学パロで病みですね？分かりました。すいません、教養等がないために万華鏡みたいな恋…というのがいまいちピンとこないのですがこういう事です、というのがありましたら説明をお願いできますか？ (2018年7月18日 21時) (レス) id: eebf109561 (このIDを非表示/違反報告)
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