お願い…伊之助 ページ3
「死ぬな！」
そう言われたから、俺は頑張れた。だから、きっと無駄だって頭のどっかで思ってても目の前の奴が死ぬところなんて見たくないから、声を荒げる。
「おい！聞こえてんのか弱味噌！」
「…ぁ…。」
鬼にやられた傷が痛む。けど、俺よりAのほうが痛いし苦しい。目は虚ろで、閉じてしまったらもう絶対開かないんだろう。
伸ばされた手に困惑してどうしたらいいのか分からずにいると、潰れた喉で懸命に顔が見たいと言うA。被り物を取ると頬に冷たい指先の感触がした。
「なま、え…呼んで。」
「呼んだら生きてくれんのか？！おい！」
「おねが、い。」
なかなか覚えられない人の名前。それを分かってて名前を呼べと言った。黒い隊員服にじわじわと広がるシミに手を当てると何度も浴びてきた冷たい感触がする。よく知っている感覚のはずなのになんでこんなにも怖いのか。とろんとゆっくり下がってきた瞼が、より死を強く感じさせる。
「…A…死ぬな、死ぬなよ！おい！A！」
「ありが、と…伊之助。」
ずるりと落ちた血にまみれた手。何が起きたか一瞬分からなくて脳が働かなくなる。ぺちぺちと頬を優しく叩いても、胸に耳を当ててみても、こいつが生きてる感覚は得られない。
「自分の頼みだ言って、死んだのか…弱味噌。」
前、みんなでやったように地面を掘ってAを埋める。正直何の意味があっての事なのか分ってはいない。ぼたぼたと目から流れる涙が癪だった。
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羅威那(プロフ) - 狐好きさん» ありがとうございます。これからもがんばります。 (2019年8月26日 13時) (
レス) id: eebf109561 (このIDを非表示/違反報告)
狐好き - とっっっっってもこの作品好きです！！！更新頑張ってください！！！ (2019年8月26日 2時) (レス) id: 6592f6fd87 (このIDを非表示/違反報告)
羅威那(プロフ) - ミーさん» ありがとうございます。これからも邁進していきますのでよろしくお願い致します。 (2019年8月1日 19時) (レス) id: eebf109561 (このIDを非表示/違反報告)
ミー(プロフ) - あなた様の鬼滅が見られるだなんて…!wrwrdのから大好きです!!更新頑張ってください！ (2019年8月1日 10時) (携帯から) (レス) id: 750b1e0df3 (このIDを非表示/違反報告)
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