最強女子高生のトリップ物語 (ページ3)

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Part1 ページ3

数時間前…

私はいつものように家に帰ろうとしていた。
生徒玄関からちょっと離れたところにある裏門から友人の瀬奈と一緒に。
裏門はギイィと嫌な音を立ててゆっくりと開いてゆく。
何故、校門からではなく裏門から出るかというと校門で行われている部活の勧誘から逃げるためだった。
高2になったらもう誘われないと思っていたが、甘かったようだ。
お構いなしに腕を掴んでは引き込もうとしてくる。
瀬奈はもう美術部でしかも賞を取ったりしているからあまり勧誘は無いらしい。
だが無所属の私は狙われに狙われていた。
だから一緒に帰る瀬奈に迷惑がかからないように裏門から帰るのだ。
まぁ、裏門まで行っている時点で迷惑はかかっているのだが。

　瀬奈)「いやー、凄いね。勧誘。高2になっても狙われるんだー。流石」
A「嫌味か？」
　瀬奈)「褒めてんの。でも、確かにもったいないねー」
A「何が」
　瀬奈)「部活だよ。アンタ運動神経いいのに。何やってもそつなくこなすじゃん。試しにどれか入ってみれば？勧誘無くなるかもよ。」
A「冗談でしょ？」
悪戯っ子のような顔をした友人を見つめる。
瀬奈はニンマリと口元に三日月を刻み、
　瀬奈)「真面目だよ」
と答えた。
意味が分からない、とばかりに足を速めた私を後ろからクスクスという声とローファーの音が追いかけてきた。