１２６話 ページ16
沖田「そうそう、今日市中で面白い噂話を聞いちゃってさ〜。」
何事もなかったかのように彼は話題を移していく。
気づいたことを彼女に悟られないように。
沖田「あの日、天狗が目撃されたって噂。」
あの日、というのは油小路事件のあった日のことだ。
彼女の耳がピクリと小さく動いたのを彼は見逃さない。
沖田「どうも、鞍馬山の天狗が慶応の牛若様のところに馳せ参じて、
共に不逞浪士を懲らしめたんだって。この話が結構人気みたいで、
もう絵草子にもなってるらしいよ。人の想像力ってすごいよねぇ。」
ニヤニヤ笑う彼とは対称的に彼女は大きくため息をついた。
貴女「それ、僕が一人二役ってことか。」
沖田「人気者は辛いね。」
彼女はもう一度ため息をつく。
貴女「僕は天狗じゃなくて鬼だっての。」
沖田「そこ、気にするんだ。」
貴女「いや、正直どっちでもいい。」
彼女はそう言って肩をすくめた。
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朧 龍 - 90000hitいきました、ありがとうございます！ (2021年1月15日 20時) (
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朧 龍 - 80000hitいきました、ありがとうございます！ (2019年9月18日 22時) (レス) id: 4e2b574ae5 (このIDを非表示/違反報告)
朧 龍 - 70000hitいきました、ありがとうございます！ (2018年12月17日 15時) (レス) id: ea8560f806 (このIDを非表示/違反報告)
朧 龍 - 40000hitいきました、ありがとうございます！ (2018年9月2日 21時) (レス) id: bdb3c46ea6 (このIDを非表示/違反報告)
朧 龍 - 30000hitいきました、ありがとうございます！ (2018年1月26日 16時) (レス) id: b9ef8b0095 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：朧 龍 | 作成日時：2016年3月17日 20時
