832話 ページ33
さてと、これは結構面倒な問題だ。
さっきの現象、あの妙な
だが、発動条件と発動結果に関するデータがさっぱり足りていない。
今回は良かった、いや、よくはないが、
もしあれが戦闘中に突然起こったとしたらたまったもんじゃない。
更に言えばおそらくだが僕の場合、鬼としての能力が半ば無理やり発動しているんだろう。
羅刹化したことで無理に封をこじ開けたようなものだ。
だから本来とは違う形で力が暴走している可能性も十分高い。
これをどうにかするには……
千鶴「Aさん?」
寝転がっている僕の貌を急に覗き込んできたので、
思考に全神経が回っていた僕はびくりと体を強張らせた。
大人しくしてるつもりなんだけど、え、あれ、怒られる?
千鶴「眠れないんですか?」
貴女「えー……、あー……、まあ。」
考え事をしてましたーって答えるのはアウトか?アウトなのか?
ちらりと様子を伺った先の彼女は何か悩んでいるような困った顔をしていて、
ぱちりと目が合った瞬間、フッと顔を逸らされた。
何か声をかけた方がいいのか、それとも彼女が口を開くのを待っていた方がいいのか、
動じたものかと考えあぐねていると、長い沈黙の後彼女は言葉を紡ぎだす。
千鶴「今更、こんなことを言ってもどうしようもないというのは、分かっているんです」
とても小さな声だった。
今にも消えてしまいそうで、喉の奥に何か詰まらせたように苦しそうな声だった。
ああ。
そんな声を聞いてしまえば、彼女が今から何を言おうとしているのかは何となくだが予想がついた。
そしてその予想は多分、そんなに外れてはいない。
199人がお気に入り
「オリジナル」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
朧 龍 - 薄桜鬼十五周年おめでとうございます‼︎‼︎ (9月18日 0時) (レス) id: 2b4964e941 (このIDを非表示/違反報告)
朧 龍 - ほたてさん» コメントありがとうございます!ご新規様に楽しんでいただけて、更に2度もコメントしていただけるなんて嬉しすぎます♪これからもちびちび更新していこうと思う………………いけるんじゃないかな、ちょっと遅すぎかもですが頑張るので見守って頂けますと幸いです! (2023年4月29日 22時) (レス) id: c08c46de83 (このIDを非表示/違反報告)
朧 龍 - 檸檬茶(レモンティー)さん» コメントありがとうございます♪ホントに少しずつしか進めてませんがコメントとても励みになっています!チョコチョコと更新していけたらなぁと思いますので気が向いて覗いてもらった時にちょっとでも進めてたらなぁと思います。 (2023年4月29日 22時) (レス) id: c08c46de83 (このIDを非表示/違反報告)
ほたて - 続きありがとうございます!!!!これからも応援しています!! (2023年4月15日 11時) (レス) @page23 id: 15ff941fb0 (このIDを非表示/違反報告)
檸檬茶(レモンティー)(プロフ) - お久しぶりの更新ありがとうございます!!本当に本当に大好きな作品なので続きを読むことができて嬉しいです。 (2023年4月11日 12時) (レス) @page23 id: 294854976d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:朧 龍 | 作成日時:2021年12月18日 23時