349話 ページ19
自分の命がなくなるかもしれないという恐怖で
身体の底からガクガクと震えが止まらない。
そんな張り詰めた空気をまるで読まない暢気な声がかけられる。
近藤「俺の仇について教えに来てくれたようだが、生憎俺はピンピンしている。」
男「う・・・あ・・・・・・。」
近藤「ああ、それと先日江戸内で刀を振り回している
怪しげな者達がいたので取り押さえたのだが、妙な事ばかり口走っていてな。
そちらでどうにかしてもらえないだろうか。」
普段であれば文句の一つでも言えただろうが、
連れてこられた者達の顔を見て二の句がつげなくなる。
何故?何故ここに来るよう言った男まで縛られてここにいる?
悪夢を見ているような気持ちだった。
土方「どうも、よっぽど恐ぇ目にあったみたいでな、鬼だの何だのと口走りやがって
それ以外はほとんど何も言わねえ。」
男「あ、あいわかった。その者達はこちらで引き受けよう。」
近藤「すまないなぁ。我々はこれから戦の準備をせねばならんのでな。」
男「あ、ああ。それでは失礼する!」
挨拶もそこそこに逃げるように去っていく男達。
その姿が見えなくなるまでは堪えていたのだが、最初に吹き出したのは誰だったか。
それを合図に幹部達の笑い声が響きわたった。
620人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
朧 龍 - 60000hitいきました、ありがとうございます! (2023年4月6日 23時) (レス) id: 43c48621e7 (このIDを非表示/違反報告)
朧 龍 - 50000hitいきました、ありがとうございます! (2020年3月18日 19時) (レス) id: 345339f75a (このIDを非表示/違反報告)
朧 龍 - 40000hitいきました、ありがとうございます! (2018年12月17日 16時) (レス) id: ea8560f806 (このIDを非表示/違反報告)
朧 龍 - 20000hitいきました、ありがとうございます! (2018年3月26日 9時) (レス) id: dfcc0b32bc (このIDを非表示/違反報告)
朧 龍 - 10000hitいきました、ありがとうございます! (2017年2月2日 21時) (レス) id: bdb3c46ea6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:朧 龍 | 作成日時:2016年9月30日 23時