繋ぎ止める ページ50
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「余裕ねぇな、カレシの癖に」
その言葉でガッと頭に血が上る。
図星だったからだろう
ああ、そうだよ、
てめぇのせいでこっちはAを繋ぎ止めるのに必死なんだよ。
なのに、なんでてめぇは今更
「爆豪こそ今更すぎんじゃねぇか」
彼女いんだろ。
てめぇはそっち大事にしてろよ。
今更Aを引っ張りだしてんじゃねぇ
すると、さっきまでオロオロしていたAが、俺の手を取った。
『焦凍焦凍、明日からはちゃんと一緒に帰るから』
そう言って真っ直ぐに俺を見上げている。
まるで精神安定剤のように、すぅっと俺の心に染入って、苛立ちを鎮める。
「A･･･」
そう呼べば、Aは俺に微笑んだ。
俺に。
そして、俺に背を向けて爆豪の方を見る。
『爆豪くん、焦凍は彼氏なの。もうこういうことはしないで？』
その言葉に、思わず目を見開かせる。
そうだ、Aはいつだって俺の彼女になろうとしていた。
帰り道も、寮でも、バレンタインも、
いつだって俺を一番に考えてくれたじゃねぇか。
俺は何を不安になってんだ。
『あ、さっき言ってた狙ってる子と帰った方がいいんじゃない？』
なんだ･･･？、爆豪の彼女のことか？
よく分からない言葉に首を傾げていると、
「てめぇだわ」
爆豪が顔を歪ませながらAに言った。
「てめぇのことを狙ってんだわ」
俺に背中を向けたままのAは何も言わずにその爆豪を見上げている。
「だから、“こういうこと” はこれからもするかんな」
爆豪はそう言い残すと階段をのぼっていった。
その場には俺とAだけが取り残される。
「おい、A」
いつまでも立ち尽くしているので、そう呼んでAの前にまわる。
「A･･･」
Aは頬をこれでもかと赤く染めて、唇を噛み締めていた。
Aはいつだって俺の彼女になろうとしていた。
でもそれは、Aが俺の事を好きになったということでは無い。
彼女の表情がそれを物語っていた。
『ごめん、頭冷やしてくる』
Aは震える声でそう言うと、逃げるように自分の部屋へと戻った。
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続編いきまーす！
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ほしいか(プロフ) - 梨々香さん» ありがとうございます！！！！ (2020年12月16日 16時) (
レス) id: 7722cd4db4 (このIDを非表示/違反報告)
梨々香 - 大好きです！！！！ (2020年12月3日 0時) (レス) id: 047ea5cf99 (このIDを非表示/違反報告)
ほしいか(プロフ) - ayaさん» コメントありがとうございます！！そう言って頂けると...とても嬉しいです...！！(感動)トド様...(._.)そろそろ決着着きますので、そこまでよろしくお願いします！！ (2020年7月14日 21時) (レス) id: d3ad79e9d3 (このIDを非表示/違反報告)
aya(プロフ) - いつも楽しく拝見させていただいてます！！ほしいか様の小説本当に大好きです！爆豪くん落ちということで初め見ていましたが、色々と拗れていて、今ではトド様応援しています、、、。今後の展開も楽しみにしてます！！かっちゃん大好きです！これからも応援しています。 (2020年7月11日 17時) (レス) id: 1ffa7df2fd (このIDを非表示/違反報告)
ほしいか(プロフ) - まいさん» ああ、嬉しいです！！はい、これからも頑張ります！！あ、あとありがとうございました(小声) (2020年7月11日 15時) (レス) id: d3ad79e9d3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ほしいか
| 作成日時：2020年6月14日 17時
