・完遂！ ページ18
・
まとめた荷物を持って、休憩室を後にした。
ほとんど人は居なかったけど、唯一残っていたナースさんに挨拶をして救命科を出た。
予定ならこのまま帰るところだけど。
“テレポート”
たどり着いた先は、相変わらず人が全然いない廊下。
目の前には備品室。
コンコン、と軽やかにノックする。
『…………』
返事がない。
もう一度叩き、今度は『すいませーん！』と声を出すと、
「勝手に入れ！」
『しつれーしまーす！』
ドアを開けて見ると、相変わらずボサボサ頭の黒田さん。
『今日で終わりなんで、一応』
黒「そうかよ」
興味なさげである。
『色々ありがとうこざいました！』
黒「やけに素直だな」
『元から私は素直ですよ』
黒「……それもそうだな」
黒田さんは鼻で笑うとやっとこっちを見た。
黒「……すごい花束だな」
『えへへぇ。なんかマドンナだったらしくてぇ』
黒「気づいてなかったのか」
『え！知ってたんですか！外科なのに！』
黒「救命科だけの話じゃない。それ、ちょっと貸してみろ」
『え』
言われるまま花束を差し出す。
黒田さんはそれをまじまじと眺めると、すぐに返してきた。
『……お花好きなんですか？』
黒「そんな乙女じゃねえ」
『じゃあなんで』
その瞬間、ボンッと黒田さんの腕の中に花束が出てきた。
黒「まずまずか。ほら」
『え』
それをずいっと私に差し出す。
二個目の花束だ。
黒「あんま思い詰めんなよ」
『え”』
黒「まだまだ自分が高校生ってこと忘れるな」
『それ激励ですか』
黒「あ！？そうだよ！」
『あははっ、ありがとうこざいます』
黒田さんがくれた花束は、救命科で貰ったものと花の配置まで同じだった。
そういう個性なんだろう。
終盤はこの病院で何泊もしてたから、少し寂しいけど
やっと終わったって気持ちの方が大きい。
『っしゃーーー！！』
病院を出た瞬間、思わず叫んじゃうくらい。
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花純(プロフ) - 更新とても楽しみに待ってました...！ (2023年3月5日 5時) (
レス) @page40 id: 9a9f71aa3c (このIDを非表示/違反報告)
冬空(プロフ) - 更新されてる…だと？！？！いかちゃんのお話見られて星嬉しい（ ; ; ） (2023年3月5日 2時) (レス) id: 01a8377650 (このIDを非表示/違反報告)
まり(プロフ) - まってました！！！！！！ (2023年3月5日 1時) (レス) @page40 id: 1571d4bdb2 (このIDを非表示/違反報告)
ゆま(プロフ) - ほしいかさん！数日前にお話しを見つけて一気に見てしまいました、、、。どれもこれも面白くてとても好きです！読み終わってしまったのがとてもさみしい！！続編すごく楽しみにしています！！ (2023年2月15日 19時) (レス) @page26 id: 1762eb9ea0 (このIDを非表示/違反報告)
あおちゃん - 続編楽しみです！！ありがとうございます！ (2022年8月26日 23時) (レス) @page26 id: fa151c82d1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ほしいか
| 作成日時：2022年8月12日 22時
