・ヘリコプター ページ12
・
そんな風に睡眠もまともに取れない日々が続いて。
病院インターンが始まって二週間経った頃。
「降りたら超野は救助活動の方にも参加して」
『え、でも』
「もちろんこっちにも気を配って。ヒーロー側は私たちのところまで患者を運んでくるのが仕事。でもあなたの仕事はここから先。しんどいと思うけど頑張って」
『はい！』
癒原さんと共に押し込まれたヘリコプター。
こんなに大きなインカムを付けるのは初めてだし、むしろヘリコプターが初めて。
捕まっていないとグラングラン揺れる。
向かっているのは高速道路の玉突き事故の現場だ。
「多分、思ってるより酷いから。覚悟して」
『……はい』
応急処置、災害発生時の医師の立ち回り方、色々頭に詰め込んできたけど、
多分私は足でまといになるんだろうな。
「着いた！行くよ！」
『はいっ！』
降りた世界は、癒原さんの言う通り地獄だった。
既に他の医師、救急救命士、ヒーローなどが駆けつけていて、
山のような怪我人。
血とガソリンの匂い。
それに加えて
癒「この方は黄、あちらの方は緑です」
癒原さんがやっているのはトリアージ。
治療優先度の高さを色で振り分ける。
高い順番から赤、黄、緑。
そして、助かる見込みのない人は、黒。
『あ、癒原さん』
癒「なに？」
『あの、、、黒は私が治します』
癒「……ほんと凄い個性ね。行ってら」
『はい！』
医師のための荷物を癒原さんの足元において、黒いタグが付けられた人の元に駆け寄る。
事故発生から約30分。
だから少し余裕を持って１時間。
“復元”
何度も反芻しながら怪我人に触れて回る。
途端に目を覚ます人、覚まさない人。
後者はおそらく、もう、どうにもできない人だ。
『ヒーローです。医師の許可も受けています。トリアージで黒の方は私のところに！』
「えっ、あ、はい！」
『亡くなってしまうと治せないので、多少手荒でも急いでお願いします！』
救命士の方に伝え、残りの人の元に向かう。
「っあれ？俺……」
『交通事故です。先程まで意識を失って』
「あ、、そうだ、、え、助かった？」
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花純(プロフ) - 更新とても楽しみに待ってました...！ (2023年3月5日 5時) (
レス) @page40 id: 9a9f71aa3c (このIDを非表示/違反報告)
冬空(プロフ) - 更新されてる…だと？！？！いかちゃんのお話見られて星嬉しい（ ; ; ） (2023年3月5日 2時) (レス) id: 01a8377650 (このIDを非表示/違反報告)
まり(プロフ) - まってました！！！！！！ (2023年3月5日 1時) (レス) @page40 id: 1571d4bdb2 (このIDを非表示/違反報告)
ゆま(プロフ) - ほしいかさん！数日前にお話しを見つけて一気に見てしまいました、、、。どれもこれも面白くてとても好きです！読み終わってしまったのがとてもさみしい！！続編すごく楽しみにしています！！ (2023年2月15日 19時) (レス) @page26 id: 1762eb9ea0 (このIDを非表示/違反報告)
あおちゃん - 続編楽しみです！！ありがとうございます！ (2022年8月26日 23時) (レス) @page26 id: fa151c82d1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ほしいか
| 作成日時：2022年8月12日 22時
