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注意を払っている方とは全く別の方向からの声だった
電気が消えて夕日が差し込んだだけの教室
きっと誰もいないだろうと思ってちゃんと見ていなかった
振り返ると、シャツを着崩した柄の悪そうな男子が、それに見合った険しい顔でこちらを睨んでいた
「あ……え………」
もう脳みそはパンク寸前なのにこれ以上何かを処理できるわけがない
言葉は喉奥に引っ込んでしまい、初対面のなんとも言えない空気が流れる
「えと……」
「つーかもうちょい残ってこうぜ」
聞こえたテノールの声に、咄嗟に自分の口を手で塞ぐ
「えー、残ってどうするの？」
「そんなの決まってんじゃん」
楽しそうな二人の声。
じくん、と胸の奥が痛くなる
「寮でAが待ってるよ？」
「待たせときゃいいよ」
「え〜？ まったく酷いカレシなんだから」
「美夕に言われたくねぇよ」
地べたにずるずるとしゃがみこみ、膝を寄せて縮こまる
そのまま項垂れるように膝に顔を埋めれば、前髪と左右の髪が私の顔を隠してくれた
「誘ったのは察田くんでしょ」
「美夕が可愛いのが悪い」
「やだもー」
傍から見れば付き合いたてのカップル。
でも違う。そんなんじゃない。
口を覆う手に生暖かいものが伝っていく
「……ねぇ、あそこの教室開いてるんだけど」
ふと、美夕ちゃんがそう言ったと思ったら、また上履きの音が近づいてきた
ゾワッと嫌な予感に涙が引っ込む
も、もしかして、、
「Aー？ 居るのー？」
「っ！？」
見つかる……っ
一人で泣いてる
こんな惨めなところを……！
やだ、見つからないで……っ
こんな状況では叶うはずもないのに、
そんなことを願いながら目をぎゅっとつむった
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カレイ - ほしいか様は最高 (2022年1月23日 0時) (
レス) @page25 id: f413eaa44e (このIDを非表示/違反報告)
まり(プロフ) - ほしいかさんは天才 (2022年1月6日 21時) (レス) @page10 id: 1571d4bdb2 (このIDを非表示/違反報告)
あやね - 今日たまたま見つけて、読んでみたらどタイプすぎました！かっちゃんのセリフ一つ一つがかっちゃんしてて好き… (2022年1月6日 13時) (レス) @page10 id: 08c23fdb70 (このIDを非表示/違反報告)
no name(プロフ) - いやあああ続きがめっちゃ気になります！応援しています〜〜！ (2022年1月5日 7時) (レス) @page10 id: c1b74ddf5a (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - ほしいかさんの作品だいすきです！！ (2022年1月2日 0時) (レス) id: f6ed4aa696 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ほしいか
| 作成日時：2022年1月1日 22時
