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集合時間が遅かったのもあって、少し公園を散歩したらお昼の時間になった。
いつもは昼メシ食べたらみんな帰っちゃうけど、今日はまだ終わらない。
『猫ちゃんだ……』
初めてのお弁当箱を開けると、手のひらサイズの猫ちゃんがこっちを見ていた。
『猫ちゃんだ！！』
「二回言ったな」
『パパこれ凄い！！これなに！！』
「猫だろ」
『猫だ！！』
興奮しすぎて同じことを何回も言ってしまう。
でも、猫ちゃんだ！！
『パパ凄い！！ありがとう！！』
「ハッこんなん朝飯前だわ」
『昼飯だよ？』
「ちげーよ、簡単っつーのを “朝飯前” って言うんだよ」
『おおっ！』
じゃあパパはこんな凄いのを “簡単” に作っちゃうんだ……！
でも待って。
『これ、、お弁当……？』
「ああ」
『これ、食べるの？』
「おお」
食 べ れ な い
こんな可愛い猫ちゃんに箸を刺すなんて出来ない。
パパが開けた大きいお弁当は、猫ちゃんの居ない普通のお弁当だった。
『Aそっちがいい』
「はあ？」
『だってこんな可愛いの食べれない』
「ただの米だろ。気にすんな」
『コメ……』
目を瞑って何とか口に入れると、猫ちゃんはとても美味しかった。
「わあっ、Aちゃんのお弁当猫だ！」
片耳を無くした猫を若干心苦しくなりながら見つめていると、後ろからそんな声をかけられた。
「かわいいね！」
『う、うん！まなみちゃんのは凄い美味しそう』
「ふふん。そうでしょー？好きなのばっかりなんだぁ。」
後ろで同じようにレジャーシートを敷いて座っていたまなみちゃんと話し始めると、そのお母さんも話に加わった。
「ほんと。可愛いお弁当ね。お父さんがつくってくれたの？」
『うんっ、パパが！』
そう言って丁度箸を咥えていたパパを指さす。
パパは一瞬顔を顰めたけれど、すぐにさっきゆいゆいにしたみたいな優しめの顔になった。
「どーも」
なんかパパ、余所行きだ……
「凄いですね、完成度が」
「猫に見えますかね」
「見えますよ、キャラ弁って結構ハードル高くないですか？」
話し始めたパパとまなみちゃんのお母さんを横目に、私はお弁当のおかずをまなみちゃんと交換したりしながら、何とか猫ちゃんを口に入れた。
ごちそうさまでした。
っていうか、パパ昼メシの時も帽子取らないんだ。
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ほしいか(プロフ) - さうさん» ほんとですかっ！私の行ったことある所と同じかもしれません……笑コメントありがとうございます！ (2021年1月1日 16時) (
レス) id: 7722cd4db4 (このIDを非表示/違反報告)
さう(プロフ) - めっちゃ癒されました！登場した水族館知ってる気がする… (2020年12月13日 13時) (レス) id: 1a87c21f54 (このIDを非表示/違反報告)
ほしいか(プロフ) - ママの言うこと聞きなさい！さん» わぁぁ嬉しいです！ありがとうございます！(o^^o)続編の方もよろしくお願いいたしますm(__)m (2020年10月20日 20時) (レス) id: 7722cd4db4 (このIDを非表示/違反報告)
ママの言うこと聞きなさい！ - すごすぎて発狂してしまいました。応援しています (2020年10月18日 14時) (レス) id: e7989bc3c2 (このIDを非表示/違反報告)
ほしいか(プロフ) - 黒白の猫さん» 面白かったです！？どこでしょう……。コメントありがとうございます！ (2020年10月16日 20時) (レス) id: 7722cd4db4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ほしいか
| 作成日時：2020年7月28日 19時
