かっちゃんとラブコメしたい７ (ページ24)

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『･･････』

嘘でしょ･･･

「なんだあの人だかり」

「え！？やば！あれヒーローデクじゃね！？」

「は！？まじ！？Ｎｏ．１の！？」

ここ、デクくんの管轄じゃないよね？

出張？

とりあえずこんな所を見られる訳には

「ねぇねぇAさん！サイン貰ってこよーぜ！誕生日だって言ったらくれるよ！！」

「あ！それ名案すぎだわ！行こ！Aさん」

『いや、そんなおこがましい事出来ないし･･･』

「大丈夫だよ！デク優しいで有名だし」

そんな事私が一番分かってるけどぉぉ

「え！、待ってデクこっち来てね！？」

なんだと

ゆっくり見ると、私に気づいている訳ではなく、ただ進行方向がこちらのようだ。

「おいお前呼べよ」

「え？俺！？」

三人衆が大学生っぽいやり取りを始めた。

呼ばなくていいから！！やめて！！

「デクーーー！！！！」

奏多くんが大声で呼んだ。

デクくんどころかその周りの人達もいっせいにこっちを向くほどの声で。

そして、こっちを見たデクくんと目が合った。

『げ』

デクくんは多分私のことをどう呼ぶか一瞬迷って、

「あっ、超野さん！」

ギリギリ名前で呼んでくれた。

多分非番だと気づいてくれたのだろう。

確かにサインと呼ばれる方がめんどくさい事になるけど、

でもどうせなら “呼ばない” っていう選択肢があっても良かったと思う。

人混みをかき分け、デクくんがやってくる。

「え！？もしかしてAさんデクと知り合いなの！？」

「まじ！？やべぇ生デクだ！！」

「こっち来てるよAさん！！」

大興奮の三人衆を他所に、私はなんとも言えない心地になる。

緑「超野さん今日休み？」

『うん、まぁ、、』

まっすぐデクくんを見れない。

三人衆は間近で見るＮｏ．１に、最早声すら出せなくなっていた。

緑「･･････この人たちは？」

少しデクくんの声が低くなった気がして、肝を冷やす

「お、俺らは、」

大希くんが口を開く

いや何て説明するの！？お友達！？

「さっきAさんをナンパした者です！」

そのまま！？！？

緑「へぇ、そうなんだ」

そう言ったデクくんは微笑んでいる筈なのに、怖い。

緑「ごめんね、君たち、“Aさん”借りるね」

「「「どーぞどーぞ！」」」

デクくんは私の手をとって人通りを避け、路地裏に進んだ。

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