かっちゃんとラブコメしたい７ (ページ13)

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『すいません、一旦休憩いいですか？』

そう言ってディレクターの方を見ると、一瞬時計を確認して、

「じゃあ１５分休憩ー」

そう言ってくれた。

とりあえずダッシュで水野くんの元まで行く。

『ねぇ、携帯の充電池もってる？』

この事を知らなかったのは十中八九、スマホを電源が切れたまま放置していたからだろう。

仕事用のサイドキック達と使う方は必ず充電するが、私用はいつも放置してしまう。

「もってますよ」

といった水野くんに貸してもらい、スマホにコードを挿す。

少ししてから電源を入れると、案の定大量の通知が入っていた。

デクくんから凄い勢いで謝罪のメッセージが入っている。

ただ、一番反応が気になる人からの連絡は無かった。

なんか、、逆に怖い

携帯と睨めっこしていると、水野くんが言った。

「どうするんですか？この後収録」

『まぁ、出るけど』

「え？出るんですか」

『うん、出て困ることないし』

「さっき凄い困ってたじゃないですか」

『あれは、、急でびっくりしただけで』

「というか、昨日からワイドショーのトップニュースですよ？逆に気づかない方が凄いですよ」

『あはは、、じゃあ事務所の方大変な事になってるかもなぁ』

「一応デクの方は否定してるみたいですけど、こっちが何も言ってないんで、噂が噂を呼んでる状態ですね」

『えーー、じゃあ何か言わなきゃ？』

「まぁ、そうですね。･･･やっときましょうか？」

『ほんと！？ありがと～！、お決まりの、彼は良い友人です、ってやつでお願い！』

「それじゃそんな感じでマスコミに送っときます」

『水野くんはほんと仕事できるよねぇ、助かる』

「もう余計な仕事増やさないで下さいよ？」

『はーい！』

「あとこれ、例の週刊誌です。」

彼はそれを置き土産にして、電話をかけに席を離れた。

パラパラめくると

“美人ヒーローサイン、Ｎｏ．１の家からまさかの朝帰り！！”

の見出し。

『ふっ』

思わず笑いが漏れる

そして、デクくんの家から出てくる、帽子を被った私の姿を捉えた写真がでかでかと載っていた。

これ、デクくんの家で飲んでた時のやつだ。

今度から宅飲みはだめだなぁ。

でも外で飲んでも大騒ぎになるし･･･

デクくんとはもう飲むなって事ですかね。

と、撮られた本人とは思えないほど呑気に考える。

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