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紅に染る ページ3
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《渡辺side》
固まってしまっていた俺の体は
通行人の悲鳴でピクリと動き出し
ただ走って 走って
階段を駆け下りて...
散らばったnoraの荷物と
そして
紅く広がっていく血
俺は倒れたnoraの肩をそっと抱え
「おい...なぁ...」
声を掛けると 薄らと目を開けたnoraは
俺にしか聴こえない小さな声で
『おね がい...いわ ないで...』
「は？！でもお前っ」
『おねがい だから...ね？
...かれは...わるく ない』
おねがい おねがいと
消え入るような声で言い続けたnoraは
そのまま目を閉じてしまった
「おいっ おい！！」
体を揺さぶるけど 目を開かなくて
そのうち 通行人が呼んだであろう
救急車が到着して
知り合いってことで 俺もそれに乗り込んだ
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作者名：N0RA | 作成日時：2024年1月26日 4時
