もう一度恋してみませんか？２【K・N】 (ページ30)

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74 翔と潤 2/24 ページ30

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Sho

「じゃあ、もう帰るね。明日は交通費と経費の精算したいから、出社して書類書いて経理に行ってから二宮先生のところにいくね。なにかあったら朝教えてね。ねぇ翔さぁ、なんだか疲れた顔してるね。
無理しないほうがいいよ。まぁ、私が言っても翔は聞かないだろうけどね。じゃ、お先！。」

それだけ言って、Aが編集部から出て行った。

『なぁ…』
櫻井がAの後ろ姿に向かって何か言いかけたけど、首を横に振ってやめた。

編集部に一人残された櫻井

『はぁっ…』

深い溜息をつく。

櫻井がスーツの内ポケットからスマホを取り出して、電話帳を探る。
ある名前のところで指が止まる。

暫くその名前を見つめて思案して、結局ホームボタンを押して電話帳を閉じた。

ソファの背もたれに身体をあずけて目を閉じる。

はぁぁぁ…

また深い溜息をつく

『そんなに溜息をつくなら、担当にしなきゃよかったのに。』

いつの間にか戻ってきていた松本が、櫻井の机の上に珈琲を置いた。

松本の声に驚いた顔をする櫻井。

『お前帰ったんじゃなかったのか。』

『帰るつもりだったんだけどさ、なんだか翔さんの事が気になってね。』

松本は櫻井の顔を見ながら、もう片方の手に持っていたコーヒーカップを口に運ぶ。

『別に気にして貰うような事はねぇけど。』
ちょっと照れたような顔をして、ワザと不機嫌そうに櫻井が告げる。

『そうかなぁ。Aちゃんの事が心配で堪らない。だけど、二宮和也の担当は下ろせない。そんなジレンマあるでしょ。』

『……』

『ねぇ、さっきさぁ、俺がAちゃんに近寄った時どんな気持ちだった？』

『は？。お前何言ってんだ？。』

櫻井が怪訝そうな顔して松本を見る。

『そのまんまだよ。わかんない？。』

『え？。』

『やっぱ、鈍いなぁ。』

呆れた顔の松本に

『お前いったい何が言いたいんだよ！。』

櫻井がイライラしながら詰めよった。

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