片桐くんと私。２【今日から俺は】 (ページ26)

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六十八話ページ26

『………え？片桐くん………？』

どうして………

罠だと思ってた

本当はいないって、思ってたのに………

どうして血だらけで…
縛られて、椅子に座らされてるの………

｢おー、ほんとに一人で来たのかよ｣

『！……お前、秋雨組の』

｢そうそう！俺は秋雨組のユウキだ｣

ﾕｳｷ｢俺ァ、暁組から追放されてさぁ……

憎んでんだよ……暁組を……

そしたら、秋雨組に拾われて………

今はお前らが邪魔なんだよ｣

こいつは、昔、暁組にいた

だけど、裏で薬を売りさばいていて

それを知った父さんから追放されたんだ

秋雨組と暁組はもともと仲が悪かったが……

こいつが頭になってからもっと悪くなった

暁組が自分の組を大きくするには邪魔だから

私を潰せば、とでも思ったのか…

『どうして、片桐くんを………？

関係ないだろ』

ﾕｳｷ｢お前の男なんだろォ？

お前に手ぇ出されたくなけりゃ

殴るなっつったらマジでなんもしなくてよォ

助かったぜ｣

ガっ！とユウキじゃねぇ奴が血を流しすぎて気絶してる片桐くんの頭を掴む

グイッと乱暴に顔を上げさせる

ﾕｳｷ｢お前の大好きなヤツの顔、血だらけだぜ？w｣

ほんとに、血だらけで……

心が、痛くなる

『汚ぇ手で！！片桐くんに触るんじゃねぇ！！』

バキッ！！

片桐くんの頭を掴んでいた奴を殴る

『お前ら……私の大切な人に手ぇ出したんだ……

命かけろよ』