Mystery 9 ページ9
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貴方「もしもし…あ、大貴くん。」
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放課後になり、私は家に帰ろうとしていた。
門を抜けると共に、スマホの着信音がポケットの中で鳴り響く。
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((あのさ、今から会えない?))
貴方「え?涼介は?」
((何か、レポートまとめてて遅くなるみたい。))
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遅くなるのかなぁ。
少し寂しいけど、忙しいなら仕方ないよね。
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レポートって大事だもん、うん。
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貴方「解った、予定ないしいいよ。」
((やった!二人きりで話してみたかったんだよね♪))
貴方「もう。じゃあ、私の家に集合ね。」
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「はーい」という楽しそうな声が聞こえて
電話がプツッと切れる。
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いつでもどこでも元気な、大貴くん。
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貴方「その元気分けて欲しいよ。」
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ふふ、と思わず笑みが溢れてしまう。
涼介もこんな所が気に入ったんだろうな。
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私は、手に持っていたスマホをポケットにしまって
止めていた足を動かした。
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貴方「あ、大貴くん。」
大貴「やっほー♪」
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家につくと、既に大貴くんが居て
壁に寄りかかり、スマホを弄っていた。
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貴方「待たせてごめんね。中入っていいよ。」
大貴「お邪魔しまーす!」
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子供のようにはしゃぐ大貴くん。
やっぱり可愛い。
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カッコよくて、可愛いなんて…
絶対に女子のハートを掴んでるよ。
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大貴「どうしたの?そんなに見つめて。」
貴方「あ、やっぱりモデルだったんだなぁって。」
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そう言って笑うと
大貴くんの顔が険しくなって、私の瞳を捉える。
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大貴「それ、誰から聞いたの?」
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何故か怒っているようなオーラが漂う。
気に障っちゃったのかな?
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貴方「えっと…美憂から…」
大貴「ふーん、美憂と知り合いだったんだ。」
貴方「親友で…大貴くんは幼馴染なんだよね。」
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その質問に答える事なく、大貴くんはジリジリと私を追い詰める。
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体が勝手に、後ろに退いて
背中にトンッと壁がぶつかる。
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貴方「あ…」
大貴「動けないね?」
貴方「大貴くんどうしたの?」
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私の問いには答えず、ただ怪しく笑うばかり。
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大貴「人の彼女って、奪いたくなるんだよね。」
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涼介love - 小説読ませて頂きました! とてもおもしろかったです! 私は涼介君ファンなのでなおさらおもしろかったです!! (2016年5月4日 19時) (レス) id: 7ac326bf9a (このIDを非表示/違反報告)
霧風アイ(プロフ) - 完結おめでとうこざいます!!最後まで読ませてもらいました(´∀`)お疲れ様です^^新作の方も読ませてもらいます(*´ω`*) (2013年11月22日 19時) (レス) id: 05702c81b0 (このIDを非表示/違反報告)
李嘩@最近アニメみてない(プロフ) - すごく面白いです!親友君があんなだったなんて・・・最後までみて本当にドキドキしました!(o^^o) (2013年11月16日 7時) (レス) id: 19f61543da (このIDを非表示/違反報告)
きゅんきゅん - 終わりましたね〜。お疲れ様でした。切ない気持ちになりましたが、素敵なお話しでした。幸せの感じ方は人それぞれですものね。良くわかります。身体に気をつけてゆっくりと新作作りしてくださいね。更新楽しみにして待っていますね。 (2013年11月15日 20時) (携帯から) (レス) id: 833fe62d5d (このIDを非表示/違反報告)
りん - なんか、よくある恋愛小説とちがって、おもしろいけど怖い、そんな感じのお話ですね!まさかの親友君が・・・こんなの、初めての展開で続きがほんとに気になります!更新楽しみにしています! (2013年11月10日 0時) (レス) id: 5602be7749 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:*琳檎* | 作成日時:2013年10月19日 16時