Mystery 4 ページ4
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貴方「何でもない。」
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私はそう言う事しか出来なかった。
だって、君は私と同じ想いじゃないから。
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「君が好き」なんて言ったら、きっと離れていってしまう。
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そう考えると、言葉に出せない。
だって、涼介は傍に居て欲しいから―…
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涼介「今日、泊まっていい?」
貴方「え?」
涼介「この雨じゃ、帰れそうにないからさ。」
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そう言うと、頭をポンポンと撫でて
後頭部を抑え、軽く抱きしめてくれる。
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その瞬間、流れていた涙が止まった。
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涼介「…俺ね、Aの笑ってる顔がすげぇ好き。」
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耳元でそう呟くと、私の首元に顔を埋める。
肌に触れる涼介の髪の毛が擽ったくて、肩がビクンと跳ねる。
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貴方「涼介?」
涼介「俺ね。」
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涼介「Aが好き。」
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突然の事で、頭が真っ白になる。
フリーズ状態。
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だって、今。
「好き」って―…
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涼介「生きてる?」
貴方「え、あっ…うん…」
涼介「で?」
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貴方「で?」
涼介「Aはどうなの?」
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涼介「俺の事…好き?」
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真剣な表情で、顔を覗き込んでくるもんだから
思わずドキッとしてしまう。
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視線を逸らそうにも、ジッと見つめてくるから
その瞳に吸い込まれてしまう。
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貴方「す…き…」
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緊張でかすれた声。
しかも、小さい声で涼介に聞こえたかも解らない。
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けれど、涼介を見る限り絶対に聞こえてる。
だってニヤニヤしてるんだもん。
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涼介「聞こえないんですけどー。」
貴方「聞こえてるくせに…」
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そう言うと、涼介は私に顔を近づけてくる。
キスされるかと思い、目を瞑った。
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けれど、唇が触れた先は―…
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貴方「あッ…//」
涼介「耳、弱いんだ?」
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私の耳。
思わず変な声が出てしまう。
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だけど、今度はその口を塞ぐ。
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貴方「ん…」
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貴方のその唇で。
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こんな幸せな事、あっていいのだろうか。
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きっとコレは、危険な事が起きるサイン。
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涼介「好き…」
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きっと、私の瞳からはまた涙が零れ落ちる。
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涼介love - 小説読ませて頂きました! とてもおもしろかったです! 私は涼介君ファンなのでなおさらおもしろかったです!! (2016年5月4日 19時) (レス) id: 7ac326bf9a (このIDを非表示/違反報告)
霧風アイ(プロフ) - 完結おめでとうこざいます!!最後まで読ませてもらいました(´∀`)お疲れ様です^^新作の方も読ませてもらいます(*´ω`*) (2013年11月22日 19時) (レス) id: 05702c81b0 (このIDを非表示/違反報告)
李嘩@最近アニメみてない(プロフ) - すごく面白いです!親友君があんなだったなんて・・・最後までみて本当にドキドキしました!(o^^o) (2013年11月16日 7時) (レス) id: 19f61543da (このIDを非表示/違反報告)
きゅんきゅん - 終わりましたね〜。お疲れ様でした。切ない気持ちになりましたが、素敵なお話しでした。幸せの感じ方は人それぞれですものね。良くわかります。身体に気をつけてゆっくりと新作作りしてくださいね。更新楽しみにして待っていますね。 (2013年11月15日 20時) (携帯から) (レス) id: 833fe62d5d (このIDを非表示/違反報告)
りん - なんか、よくある恋愛小説とちがって、おもしろいけど怖い、そんな感じのお話ですね!まさかの親友君が・・・こんなの、初めての展開で続きがほんとに気になります!更新楽しみにしています! (2013年11月10日 0時) (レス) id: 5602be7749 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:*琳檎* | 作成日時:2013年10月19日 16時