Mystery 30 ページ30
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アレから、大貴くんに会う事はなかった。
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涼介から聞いて初めて知った。
大貴くんは引っ越していた。
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私にはメール一つもよこさずに、どこかへ行ってしまった。
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だけど、引越しを知ってから約2年後。
大貴くんからメールが届いた。
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そこには画像が添付されていた。
青い海をバックに、そこには大貴くんと女の子が写っていた。
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「俺、彼女出来たんだ。今度は本気だし、ココロから彼女と一緒に生きていきたいと思う。」
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幸せそうな二人の姿。
大貴くんの天国の彼女を見たことはないけれど、その人はまるで彼女のよう。
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何となくそう思えた。
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もしかしたら、その人に彼女が乗り移ったのかも。何て笑う事もあった。
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涼介「なーに笑ってんの?」
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貴方「ふふ、懐かしいなぁって。」
涼介「思い出し笑い?」
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アレから数年後の今。私は27歳。
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二年前に涼介と婚姻届を提出して、無事夫婦となった。
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貴方「…大貴くん。」
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結婚してからも、人生を狂わすようなトラブルもなく幸せに過ごしている。
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だけど、時々。涙を流すこともある。
理由も解らない、意味のない涙。
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涼介に浮気されてる訳じゃない。とは言い切れないけど
きっとそんな涙じゃないと思う。
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時々、無性に寂しくなって心臓がキュッと締め付けられる。
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あの頃、実はちょっとだけ大貴くんに揺れていたのかもしれない。
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涼介しか愛せない。と断言したけど
ココロのどこかでは大貴くんの存在があったのかもしれない。
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涼介「アイツが好きなのかよ?」
貴方「違うよ。」
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だけど、そうだとしたってそれは過去の話。
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貴方「私が愛してるのは、涼介だけ。」
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今は、貴方しか想っていない。想いたくもない。
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もう振り返るつもりもない。戻るつもりもない。
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踏み出した一歩は、貴方を選んだから。
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涼介「真面目に言われると照れるだろ。」
貴方「だってホントだもん。」
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この道が間違ってると、私は思わない。コレが終着点だと思う。
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貴方「好きだよ。」
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コレから先もずっと貴方だけを―…
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*END*
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涼介love - 小説読ませて頂きました! とてもおもしろかったです! 私は涼介君ファンなのでなおさらおもしろかったです!! (2016年5月4日 19時) (レス) id: 7ac326bf9a (このIDを非表示/違反報告)
霧風アイ(プロフ) - 完結おめでとうこざいます!!最後まで読ませてもらいました(´∀`)お疲れ様です^^新作の方も読ませてもらいます(*´ω`*) (2013年11月22日 19時) (レス) id: 05702c81b0 (このIDを非表示/違反報告)
李嘩@最近アニメみてない(プロフ) - すごく面白いです!親友君があんなだったなんて・・・最後までみて本当にドキドキしました!(o^^o) (2013年11月16日 7時) (レス) id: 19f61543da (このIDを非表示/違反報告)
きゅんきゅん - 終わりましたね〜。お疲れ様でした。切ない気持ちになりましたが、素敵なお話しでした。幸せの感じ方は人それぞれですものね。良くわかります。身体に気をつけてゆっくりと新作作りしてくださいね。更新楽しみにして待っていますね。 (2013年11月15日 20時) (携帯から) (レス) id: 833fe62d5d (このIDを非表示/違反報告)
りん - なんか、よくある恋愛小説とちがって、おもしろいけど怖い、そんな感じのお話ですね!まさかの親友君が・・・こんなの、初めての展開で続きがほんとに気になります!更新楽しみにしています! (2013年11月10日 0時) (レス) id: 5602be7749 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:*琳檎* | 作成日時:2013年10月19日 16時