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「…A?」
顔が青褪めて、床に座り込む私を心配してかアイが近寄ってくる
周りの人はアイにも私にも興味をなくしたかのように別の話題を話していた
「大丈夫?」
アイがゆっくりと背中を摩ってくれて、やっと、息ができた気がした
『ア、イ…』
ねぇ、アイ。貴方はこんな空間でずっと、1人で耐えてきたの?
今まで気付かなかった自分が恥ずかしくなった
こんなの友達失格だよね、ごめんね、ごめんね、アイ
「で、何があったの?」
外に私を連れ出してアイが静かに尋ねてくる
『あの人たちが…アイのこと…』
最後まで言わなくてもアイはそこで分かったみたい。
先に視線を逸らしたのはどっちだったか。
『私…怖くて何も言うことが出来なくて』
言葉が途切れ途切れになる。
自分の無気力さに悔しくて唇を噛みしてめて下を見る
「Aは気にしなくていーよ。」
『ッでも!私はアイの友達でッ…!!』
「大丈夫だから。これは私の問題。それに私幸せだからさ?」
夜空に浮かぶ一番星を背に彼女は幸せそうにふわりと笑った。
それは完璧な笑みで。作られた笑みで。
ゴクリ、私は思わず唾を飲んだ
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りこまる - 面白い! (12月23日 18時) (レス) @page11 id: 9a77c9521c (このIDを非表示/違反報告)
夜空ゆーたお(プロフ) - 続き楽しみです!!! (6月3日 2時) (レス) @page8 id: d76bc8bfcd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黒宮 | 作成日時:2023年5月6日 15時