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しばらくして、西部劇の酒場のような雰囲気の建物にたどり着く。看板には『ロックバーズ』と書かれている。

「…私らは『賞金稼ぎ』っていう設定がちょうどいいのかな。ボロが出ないように気をつけるが、なにかあったらよろしく頼むよ。」

 両開きの木のドアを潜る。ギギィ、という重い音が合図となり、ガヤガヤとしていた店内が静かになる。一斉にこちらを凝視した後、殆どはまた各々の行動へと戻る。わずかな一部が立ち上がってこちらへ寄ってきて、さらにその一部が話しかけてくる。

「おうおう、そこの竜さんよ。お前らチー厶かい?」
「ちっちゃいのも連れてるな。どこかのおぼっちゃまの護衛依頼中?」
「そこのフードのやつ、フード取ってみろよ。ここには雨も日差しもないぜ?」

「…思ったより、変な絡みはして来ないね。」
〈腕っ節に自信のある、自由な奴らってだけだからな。傭兵は基本は悪人じゃ無いんだろうよ。〉

 ステラは話してきた人達を軽い挨拶で追い返し、カウンターにいる女性に話しかける。

「ねぇ、あなた。ちょっといいかい?」

 女性は可愛らしいおさげを揺らし、朗らかな笑顔を浮かべて答えた。

「もちろんです。傭兵ギルド、『ロックバーズ』へようこそ!なんの御用でしょうか?」

「ええっと、ここに指名手配犯のリストはあるかい?」

「あー、少々お待ちください。」

 女性はそういうと、青い顔で受付の奥にあるであろう小部屋に入る。
_ドス、ドドドド、ガシャン
 部屋から普通ではない音が聞こえてくる。思わず酒場部分を見渡すと何人かはまたか、といった様子で溜息をついた。

「ほんと、マーシャちゃんはドジだよな。」

 五分ほど後、疲れた様子で紙の束を運んできた受付嬢。さすがにその顔を見て、悪い事をしていないにも関わらず、謝らずにはいられなかった。

「えへへ、気にしないでください。質問があれば答えますので。」

 そう言うと、机に突っ伏して動かなくなった。

「…何があったんだろうね。」
「まぁ、相当散らばってるんだろう。…凄い束だねぇ。1枚ずつ見るしかないか。」

・→←7章 手配書



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設定タグ:RPG , Myself , ファンタジー   
作品ジャンル:ファンタジー, オリジナル作品
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桜とおもち(プロフ) - イベント参加ありがとうございますm(_ _)m 文章が凄い!! 語彙力めちゃめちゃありますね✨️ 尊敬です! (2022年9月4日 14時) (レス) @page1 id: acf700690e (このIDを非表示/違反報告)
ユッピー - イベントから来させていただきました。 おもしろい作品ですね。 右星失礼します。 出来たらイベント方にも、、、 お願いします! (2022年3月5日 13時) (レス) id: 6b09c899b4 (このIDを非表示/違反報告)
リール - シトラスさん» プレイさせて頂きました。長々しい描写やセリフを見事に簡潔に落とし込まれていてプレイしやすかったです!まさかのキラクサ、ノモギ、イトマキ草が出てきて驚きです(笑)わざわざありがとうございます。プレイしていて楽しかったです! (2021年12月29日 1時) (レス) id: 0b2220b92c (このIDを非表示/違反報告)
シトラス(プロフ) - こちらです。https://game.nicovideo.jp/atsumaru/games/gm23820?key=2f9881f8d2d7 限定公開のはずなので新着には上がりません。グラスと出会うところまで作りました。 (2021年12月28日 6時) (レス) id: 2edafec9c3 (このIDを非表示/違反報告)
リール - シトラスさん» まさかの操作パートまで…ぜひプレイさせて頂きたいです。 (2021年12月22日 0時) (レス) id: 0b2220b92c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:リール | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2021年12月9日 18時

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