Myself【オリジナルRPGシナリオ小説版】

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アウターは、この世に存在する種族の一つだ。毛皮のない皮膚に、二足歩行のニンゲン。見た目は多種多様であるが、総じて高い知能を持つニンゲン以外の生物である魔。そして、その中間であるアウター。彼らはニンゲンをベースとした体に、ニンゲンならざる特徴を持つ。特異な髪色や耳や角などが代表的だ。
　アナザー達もまた、白髪に黒のメッシュ、狼のような耳に竜の尾を待つアウターであった。

「え、えぇっと…」
「わぁ…本物のアウターだ！耳も尻尾もある。触っていい？」
「え、あ、いいよ」
　予想しなかった少年の興奮ぶりに気が動転してしまい、反射的に答えてしまった。普通、敏感な部位であるため触らせることは無いのだが今回は仕方ない。
　彼はゆっくり尾に手を伸ばして、触れようとして…やめた。
「ねぇ、アウターさん」
　ゆっくり、優しく彼は手を取るとまじまじと見つめて言った。
「怪我、してるでしょ。」
「な、なんでわかったの？」
「僕、目利きの能力者だからさ。植物や鉱石の質以外にも人の体の傷とかもわかるんだ。」
　誇らしげに言う彼を横目に、どうしようか、と考える二人。もし彼が「追ってきた人」の仲間なら逃げるのは不可能だろう。
「そうだなぁ…アウターさん、僕の家においでよ。治療したげるね！」
　満円の笑みでいう彼にアナザーとの相談もせず、つい了承してしまった。
〈おいおい、大丈夫かよ。此奴も奴らと一緒かもしれないぜ？〉
　答えてしまったなら仕方ないけどよ、呆れつつ、本体に体を返す。着いてきて、と手を引っ張って、でも体に響かない速さで歩く彼を追いかけて数分。先程の場所からさほど離れていない場所に彼の言う「家」があった。…実際は家ではなく、岩壁に出来た洞窟だったのだが。

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