もっとも勇敢だったと言われる女武将、此処に参戦っ！！！ー2ー【新・信長公記】

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吉岡視点

だから明智に同盟の持ちかけをされた時、嫌な予感はした。

でも、もう一度だけ、信じようって思えた。

『それでまた自分の直感信じたらこんザマ。ほんと笑ゆるよね
(それでまた自分の直感を信じたらこのザマ。ほんと笑えるよね)』

明智「Aさん…」

ただ、失いたくなかっただけ。

うちのせいで、また離れていくものを見たくなかっただけ。

『うちは明智よりも臆病者やし、豊臣よりも酷い卑怯者なんちゃ
(うちは明智よりも臆病者だし、豊臣よりも酷い卑怯者なんだよ)』

明智「Aさんは臆病者でも卑怯者でもないですよ！！」

ごめん明智、それすら疑おうとしてるんだよ。

周りの為を思っての行動が全て空回りする。

どっちにいたって役に立たない。

だから、

『やけんうちは、もう迷いのう信じらるる方ぅ探りよんのや
(だからうちは、もう迷いなく信じられる方を探ってるんだ)』

明智「………」

流石の明智も黙っちゃった。

『明智、』

明智「…はい」

『明智んお陰でね、もう少しでわかりそうなんちゃ？
(明智のお陰でな、もう少しでわかりそうなんだよ？)』

明智「僕？」

『みやびちゃんから聞いた。もう自分ぅ裏切りとねえっち言うたって事。頑張っち変わろうとしちょん友達見よったら自分も変わらなーって普通思うやろ？
(みやびちゃんから聞いた。もう自分を裏切りたくないって言ったって事。頑張って変わろうとしてる友達見てたら自分も変わらなきゃーって普通思うでしょ？)』

明智「まだ、僕の事友達って言ってくれるんですか？」

裏切ったのに…って明智は俯いた。

『裏切った裏切られたは関係なし！うちは自分の思うもんぅ信ずる！え、それとも明智はうちん事友達やち思うちょらんの？
(裏切った裏切られたは関係なし！うちは自分の思うものを信じる！え、それとも明智はうちの事友達だと思ってないの？)』

明智「いや、思ってますよ！？」

そう聞けばバッと顔をあげる。

こういうバカみたいなやりとり、好きなんだよね。

『後少し。それまで待っててよ』

明智「っ…、わかり、ました…」

渋々了承してくれた明智にまた笑いかけ、ホールへ行く。

後少しで、うちの気持ちが落ち着くんだ。

どっちの結末になっても許してよ？友達なんだからさ(笑)

そんな事を思いながらホールまで歩いていると和室の方から龍造寺らしき声がした。

何事かと思い乱雑に靴を脱ぎ捨て少し空いている襖の所まで行く。

『どげえした！？っ！！』

井伊が倒れていた。

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