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「Aさん、おはようさん」
『あ、氷織。おはよう……おはよう？』
蓋に固まった歯磨き粉を睨んでいると、急に背後から声が掛かった。振り向けば水色の髪が似合う可愛らしい顔立ちの選手、氷織羊が立っていた。挨拶を返そうとして、疑問に思った。
私が起床した時刻は、午前三時頃。私の感覚が間違っていなければ一時間弱程度。腕に身につけた時計の時間を確認してみれば、私の読みは当たっていて短針はまだ4を超えていない。
いつも選手達が起き出すのは六時頃で、氷織も例外ではない。体調でも優れないのかと心配になった私の心を読んだように、氷織が柔らかく笑った。
「早く目が覚めてしもうたんよ。寝れなくてかなんわ」
『あー、そういうことか。体調悪いのかと思ったよ』
「おおきに。Aさん、いつもこんな早くから仕事してるん？」
まあね、と相槌をうって爪楊枝を手に取る。カリカリと歯磨き粉を取っていると、氷織が隣に並んで興味深そうに作業を見つめていた。暫くしてから、「Aさん」と声を掛けられて顔を上げる。
そしたら、想像よりはるか至近距離に氷織の整った顔があった。肌、むっちゃ綺麗だな。目尻を下げて微笑んだ氷織が、ふんわりと言った。
「ほんまに、いつもありがとぉな」
『これが私の仕事だからね。でもありがとね、嬉しい』
仕事を褒めてくれる氷織。シンプルに嬉しかった。選手達の為にやってる事を、その選手に褒められるって物凄く嬉しい事なんだよね。氷織くんは私を良く褒めてくれる筆頭だ。
「ふふ。朝一番にAさんに会えるなんて、ラッキーやわ」
『私も氷織に会えてラッキーだ…氷織癒し…』
ほわほわとした京都弁で可愛らしい事を言う氷織。もうすぐ覗く朝の太陽にも負けないくらいの、眩しいくらいの笑顔が向けられる。それだけで仕事の疲れが吹き飛ばされた気がして思わず氷織の頭を撫でまくった。
嫌がりもしないで「お疲れさん」と背中をぽんぽんと叩いてくれる氷織。なんなんだこの生き物。可愛すぎだよ。この殺伐とした青い監獄には珍しい天然記念物だよ。
「(皆んなアホやなぁ。まずは信頼を得んと、後で痛い目見るんのがどうして分からんのやろ)」
▼「氷織羊 ヤンデレ危機一発」
可愛いふりした腹黒選手。顔の厚さは青い監獄ナンバーワンと言っても過言ではない。後の事を考えて信用を得る、皮被りの策士タイプ。甘えという態度に非常に反応しやすいので、甘え過ぎると爆発しかねない。
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テディ - ひまさん» 最高の小説なんて嬉しすぎるお言葉…大感謝です、ありがとうございます。単純なので褒められるとやる気爆上がりします！更新頑張ります〜！！ (2023年3月6日 19時) (
レス) @page9 id: cd440b7134 (このIDを非表示/違反報告)
ひま - 小説見あさってたら最高の小説を見つけてしまった…めっちゃ続き楽しみです！更新頑張ってください！ (2023年3月5日 21時) (レス) @page9 id: 34d7bd651a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：テディ | 作成日時：2023年2月23日 15時
