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.終戦【斑樹夜霧/魑魅零】 ページ44

『はェ…』

人生で一番間抜けな声を出した自信がある。正直、自身でも分かる程に先程からキャラがブレブレなのである。もう、今日は所謂ダメな日なのかもしれない。何をしても失敗しかしない気がする。矢張り、戦闘に参加しなくて正解だろう。

「首…切ったな」

「気の所為でなければ雷が…」

「そ、そんな事よりあの少年を…!」

「其れもそうだな。行ってくる」

順に、佐藤、先輩、ルーナ、佐藤。

『行ってしまった…』

佐藤が、屋根の上で崩れ落ちた例の少年の元へと駆けていく。鬼と呼ばれた彼奴は、少年に首を切られると灰のように体が崩れてやがて跡形もなく消えた。
先輩が言っていた鬼殺隊という奴なのだろうか。なんにせよ、初めてのこの世界の住人だ。コンタクトをとることに反対はない。

また一呼吸、クスリを口にした。

「後ろ!」

「あら?良いものを持っていますね」

『…』

ルーナと何者かの声が重なった。気が付くと、背後には小柄な女性が立っている。ルーナは背後に立った瞬間、私は声を掛けられるまで気配に気がつけなかった。先輩も私と同じ様子。彼女も鬼殺隊員だろうか…帯刀してるし。
女性はどうやらこのクスリの事を言っているらしい。

「そう言えば、大正時代は政府が率先してクスリを栽培していましたっけ」

ポツリとルーナが呟いた。流石、学がある。

『これと同じもの、売ってくれたりするか』

いつまで大正時代にいるかは分からない。クスリがきれれば、きっと精神的にもたない。調達できるなら調達しておきたい。

「そう言われましても、種類が分からないのでなんとも」

『ピーだ』

「残念ながら聞いた事のない銘柄ですね。寧ろ、私が頂きたいくらいです。おっと、いけないいけない。私はもういかなければいけないのでした。うっかりです」

女性は一人喋りきると、佐藤を追い掛けるようにかけて行った。独特な気配が、鼻をついた。

「綺麗な人でしたね」

ルーナが建物の方を見つめている。

『…何か、クスリを入れているな』

「分かるんですか?」

『特有の気配が…ね。私たちも行ってみるか。佐藤も行ってしまったしな』

「そうしましょうか」

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魑魅 零(プロフ) - 更新しました (3月8日 13時) (レス) id: 9560c26e60 (このIDを非表示/違反報告)
魑魅 零(プロフ) - 更新します (3月8日 13時) (レス) id: 9560c26e60 (このIDを非表示/違反報告)
白井直(プロフ) - 更新しました! (12月23日 9時) (レス) id: 97d9ce38f9 (このIDを非表示/違反報告)
白井直(プロフ) - 更新します! (12月23日 8時) (レス) id: a16c2d859c (このIDを非表示/違反報告)
朝宮藍良@スランプ中(プロフ) - 更新しました・・・! (12月22日 15時) (レス) id: 25ee4b6236 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:迷い犬の鬼殺奇譚参加者一同 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/novel/BNGUKMT/  
作成日時:2023年10月24日 17時

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