【本編】迷い犬の鬼殺奇譚・改【リレー小説】 (ページ33)

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.影踏む鬼狩り【西宮寺普/ヒマナッツ隊】ページ33

クシャ、クシャ

そんな、心のない音が鳴り響く

今回は、任務ということで、炭治郎達、鬼殺隊と鬼狩りだ

炭治郎達と目当てのものは違うが…

炭治郎達の今回の目的は［下弦の伍］であり、俺は単独で他の鬼を狩る

名は知らぬが、噂が本当ならば名は［陰火］

影系の血鬼術を使うらしく、俺と似ている

先程まで静かだったこの空間に、叫び声が聞こえてくる

少し、怒りの感情が先走ったが、鬼殺隊はこういうものだ

知っていて入っている。だから、動揺は禁物

さっきの物音からして、距離は中々遠いと予想できる

其れなら、呼吸を使ったほうが早いか

辺りの息をスゥ…と吸い込み、構える

暗影の呼吸、壱ノ型

陰影

呼吸を使用し、辺りをめいいっぱい探る

少し移動をすると其処には、望月に照らされた1人の鬼がいた。それもお目当ての

相手は俺に気付いてないらしく、笑いを飛ばしている

これなら、早く終わりそうか

そう思い、刀を握って刃を研ぎ澄ます

陰影の呼吸、伍ノ型

孤影

刃が鬼を目掛けて伸びるもギリギリで避けられてしまった

と思ったが、少し切り傷が見える

「お主…我に攻撃するとは、とんだ無礼者も居たものだ」

彼女…否、鬼を見ると、切り刻まれた後がよく分かる鬼殺隊も辺りに転がされていた

その俺の顔を見るなり、鬼はこう喋る

「お主もコイツラと同じ様に、我の血肉となるかの？」

ニヤリと笑う姿は何かを映し出す

『光がなければ陰はない』

『陰がなければ光はない』

俺の言葉を聞くなり、準備体制に入る

『どっちが陰か、どっちが光か、証明しようか』

『この、狂った世界で』

刃を尖らせ、影を積み込ませる

死んでも生きても、この鬼は…

成敗しなければならないようだ