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.蜘蛛の森【二葉亭鈴子路/桜犬】 ページ11

……匂いがする。なんか。


この匂いって………木?葉っぱ…?

ってことは、もしかして……森…?
澄み切ってはないけど…空気が街中のソレじゃないくらい綺麗…………な気がする。


あ〜、いやはや、こういう森みたいな所は、ピクニックとかしたくなるよなぁ…

うん………

え?いや待て待て待て。

ていうかなんで、今、森(仮)に居るのさ私。さっき寝たばっかりだった気がするんだけど。
夢?それにしては……リアルよなぁ…


…………あ、そうだ。目を開けたら此処がどこか分かる!

意識が戻ってから、ずっと、訳もなく瞼閉じて、訳もなく感覚だけで此処が何処なのか推理してたんだもの。我ながら、なんで?

やっぱり私ってドジ過ぎる。てへ。

ヨシ……三、二、一…パチッ


私は勢い良く目を開けた。やっぱ森だった。そして私は立ち上がった。で、下を見た。


………そこには、大量の蜘蛛がうじゃうじゃと、気色悪く動いていたのだった。



『ヴヷア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙アア、ア…ぁ………あ、ビックリしました…ぁ………気持ち悪っ……』



私は驚きと気色悪さが合体し、強烈な叫びを上げてしまった。反射で。数秒後、正気になった私は、落ち着きながら、そこら辺に居た蜘蛛達を踏み潰し、アハハ、と、苦笑いを誰も居ない周りへ向けた。絶対遠くまで聞こえてたよ。いやだもう……

はっ、は、恥ずかしい………

ミニトマトみたいに真っ赤になった私の顔は、キモチワルイ蜘蛛共にしか見えないくらいに俯いた。本ッ当なんでこんなに蜘蛛が居るのかしら。たとえ森の中でも普通こんなに蜘蛛居ないでしょ。これは心の臓に悪いわぁ……

私はチラッと体全体を確認した。よかった。どこも噛まれてない。噛まれてて、もし此奴らが毒持ってたら、私死んでるかも知れないもの。

まず………状況を把握する為に、若しかしたら一緒に此処に飛ばされたかもしれない仲間捜さなきゃね。出来れば猟犬の子達が良いわ。万が一探偵社とかマフィアでもに鉢合わせしたものなら、私は如何すれば良いのか分かんないし。

私はまず、霊ちゃん、修ちゃん、てるこちゃん、条野君、鉄腸君、隊長を捜すことにした。私は歩きながら、見掛けた蜘蛛を出来る限り潰して行く。だって気持ち悪いし。あとこれが毒だったら危ないし。

でもなあ………私は蜘蛛を潰しながら考えた。こんな森の中来るの初めてだし、わくわくする…!あと、此処が異世界とかだったら面白いよな…!

相も変わらずポジティブな私だった。

.道端のカランコエ【末広霊/ゆきみ*】→←.目覚めた所【青葉修/てるぼう】



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魑魅 零(プロフ) - 更新しました (3月8日 13時) (レス) id: 9560c26e60 (このIDを非表示/違反報告)
魑魅 零(プロフ) - 更新します (3月8日 13時) (レス) id: 9560c26e60 (このIDを非表示/違反報告)
白井直(プロフ) - 更新しました! (12月23日 9時) (レス) id: 97d9ce38f9 (このIDを非表示/違反報告)
白井直(プロフ) - 更新します! (12月23日 8時) (レス) id: a16c2d859c (このIDを非表示/違反報告)
朝宮藍良@スランプ中(プロフ) - 更新しました・・・! (12月22日 15時) (レス) id: 25ee4b6236 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:迷い犬の鬼殺奇譚参加者一同 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/novel/BNGUKMT/  
作成日時:2023年10月24日 17時

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