#13 Judgment ページ14
【2k 3d】
試合終了後。表示されたリザルト画面を見て、レイは小さく息をついた。
普通のバトルなら余り良いとは言えない結果だろうが、相手がS+となると上々といったところか。
「やっぱオレの思った通りだったわー♪」
肩を叩いて話しかけてきたアロハに、レイは携帯を持ったまま振り向く。
「…何がだ?」
「動きだよ動き!後反応速度!なーんか会った時から強そうだなって思ってたんだ♪」
その証拠にオレから2キル取ってるし♪
そう言うアロハに、判断基準はそこなのかと言おうとするのを飲み込む。
自分でも何故あそこで反応出来たかがよく分かっていないから素直に喜べない。
「…たまたまだろ」
「そうかな?あ、そうだ。一個聞きたい事あるんだけど良い?」
頭に疑問符を浮かべるレイに、アロハは続ける。
「何であそこで前出るの辞めたの?」
彼が口にした事は、レイ自身もよく分かっていない事だった。
「何かこういう事言うのもアレだけどさ、あそこで下がる必要あった?あのままレイ君が突っ込んで来てたらオレ間違いなくデスしてたよ」
───言える訳が無い。他人の声、ましてや知らないガールの指示を半ば幻聴して足を止めたなんて。
「…出過ぎるのも駄目だろ」
「え?ん、んーと…まぁ一理あるけど…」
アロハは訳が分からないといった表情をしているが、有耶無耶な言い訳だから仕方無い。
自分でも言っている事がおかしいと分かっている。
前線に上がり過ぎると危険になるのはあくまで普通のバトルの時。
プライベートマッチでの1対1では相手に援護が入る事が無いから、比較的安全に真正面から撃ち合いが出来る。
つまりハナから1対1であるさっきのバトルでわざわざ下がる必要は無かったのだ。
「ま、まぁいいや!オレの課題も分かったしありがと!助かったよ!」
「…あぁ」
フレンドと約束あるから行くね、とアロハはロビーから出て行く。
会って少ししか経っていないのに、今日の奴はやけに不自然だ。
それに、自分のバトル中の動き。S帯を翻弄出来る動きを習得した覚えは無い。
分からない事が多過ぎる。
遠ざかっていくアロハの後ろ姿を見ながら、レイは怪訝そうな顔をしていた。
□■□■□■□
Judgment:判断。訳すと判決。
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栞音@超多忙(プロフ) - 2次元作が大好きなオタクさん» ありがとうございます！最近停滞気味でしたが少し活力湧きました…！ (2023年2月28日 7時) (
レス) id: 6fdd8bf1f9 (このIDを非表示/違反報告)
2次元作が大好きなオタク - 面白い作品です！これからも頑張ってください！o(^▽^)o (2023年2月27日 22時) (レス) @page6 id: 43d425384b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うすしお x他1人 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/my.php
作成日時：2022年5月7日 22時
