○ ページ3
.
「ママ〜、お外いくよ〜？」
『はーい！今から行くから待ってね』
あれから2年。
めまぐるしい日々の中でも、娘と2人楽しい毎日を過ごしていた。
『今日は何するの？』
「んっとね〜、あのおっきいすべり台！」
『んー、じゃあたくさん歩かないとね！』
「ふふ、ママもね〜」
すっかりおませさんになった我が娘の小さな手を握り、ちょっと遠めの公園に向かった。
「公園まで走っていーい？」
『転けないようにね？』
公園まで後少し。
いっくよ〜！！
そう言って楽しげに、お気に入りの靴で駆け出していった。
走って行く後ろ姿を眺めていると、知らない男の人の方へと猛突進。
あぁ、もう....
「あぁっ、！ごめんね？
大丈夫..じゃないよねぇ.. 」
ぶつかった拍子に尻もちついて泣いてるのを、必死に慰めてくれてるその彼。
そんな2人の元へ駆け寄っていく。
『すみませんっ！
もう。ちゃんと前向いて走りなさいっていつも言ってるで......
慎太郎..？』
慎「Aちゃん..？」
『え、っと...久しぶり、だね。』
あの日、私が慎太郎を突き放した日以来の再会だった。
慎「そうだね、じゃあこの子って..」
慎太郎の視線が下へとさがる。
「おにーちゃんだぁれ？」
さっきまで泣いてたのに私の知り合いだとわかった途端、目をキラキラさせる。
人見知りなはずだんだけどなぁ...笑
慎「ママのお友達だよ。慎太郎っていうんだ。」
「しんたろー？」
慎「そうそう。しんたろー笑」
「わたしはねぇ、のんちゃん！」
慎「のんちゃん？」
『のぞみ。
まだ、言えてないんだけどね笑
そっか、慎太郎には名前伝えずじまいだったっけ？』
慎「うん、そうだね。
..のんちゃん、ママ好き？」
「ママすきーー！」
慎「そっか〜〜！
今日はママとお散歩？」
「そーだよー！」
『のん、そろそろ行こ？
お兄ちゃんとバイバイ〜って、ね？』
「しんたろーもいく？」
慎「うーん..」
チラリと私の方を見つめる慎太郎。
『ダメだよ、お兄ちゃん困ってるでしょ？』
「やぁーだぁ〜！しんたろーと遊ぶのっ！」
慎「俺は別にいいけど、Aちゃんが嫌だろうから」
『そんなことはないけど..』
「ママだめ？しんたろーとすべり台だめ？」
『うーん..
慎太郎がいいならいいけど...』
「やったぁ〜！ママいいって！
しんたろーいこ！はやくっ！」
慎「えぁっ、おう！行くぞ！」
そう言ってのぞみに手を引かれ、すべり台へと向かった2人だった。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 204人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
のあ(プロフ) - ミナさん» 返信ありがとうございます！！めっちゃ気に入りました！！こちらこそずっと応援してます！！ (2019年3月7日 21時) (
レス) id: c521d26f6d (このIDを非表示/違反報告)
ミナ(プロフ) - のあさん» ありがとうございます〜！気に入ってもらえて嬉しいです！これからもよろしくお願いしますっ！ (2019年3月7日 21時) (レス) id: 0d7cdb44a3 (このIDを非表示/違反報告)
のあ(プロフ) - 初コメ失礼します！めっちゃ面白いです！慎太郎好きやからめっちゃ嬉しいです！！これからも更新頑張ってください！応援してます！！ (2019年3月6日 21時) (レス) id: c521d26f6d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ミナ
| 作成日時：2019年3月3日 23時
