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『この2年間、のぞみとずっと2人きりだったからこうやってのぞみ以外の人と一緒にいるのが新鮮で...
だから毎日がこんなに楽しいのかな。って思ってたんだけど..』
話してる途中、チラリと慎太郎に目を向けると真剣な眼差しと目があった。
『たぶん...楽しいのは..
慎太郎だから..だと思う。』
ここ数日色んなことを考えてたけれど、いつだって最後に思い浮かぶのは慎太郎の顔だった。
あの人と過ごしてきた2年間をなかったことにしたいわけじゃない。
だけど....
あの人なら、
思ってたより早いけど..笑
Aが好きなようにしたらいいよ。
幸せになりな?
って言ってくれる気がするんだ。
それに。
慎太郎なら、私だけじゃなくってのぞみのことも考えてくれるはず。
慎「Aちゃん..」
『わかってる。慎太郎はまだ若いし。
歳ですら私たちには弊害があるのに、私にはそれ以上に.... 慎「ねぇ」』
慎「のんちゃんのことを弊害だって言いたいの?」
『っ、そんなことっ』
ない。とは言い切れない。
私にとってのぞみは、自分より大切な存在であるけれど、慎太郎にとっては....
慎「俺前にも言ったよね。
Aちゃんを幸せにしたいって。
Aちゃんの幸せは、のんちゃんがいてこそ生まれるものでしょ?
...のんちゃんは、俺にとっても大切な存在だよ」
俺が絶対2人を幸せにするから。
そう言って慎太郎はのぞみを抱っこしたまま、私の頰に手を伸ばした。
慎「何泣いてるの、笑」
『え..?』
慎太郎に言われて気づいた。
自分が泣いていたことを。
『なっ、泣いてないし...』
慎「はいはい笑
のんちゃんが起きる前に、涙止めてね。
のんちゃんにとってAちゃんは、自慢のママなんだから」
"自慢のママ"
誰かにそう言ってもらいたかったわけじゃないけれど...
その言葉は、私の心に張られていた緊張の糸を解くには十分すぎるものだった。
決して幸せなことだけじゃなかったの。
何も知らない人からの心無い言葉に胸を痛めたことが何度あったかわからない。
それでものぞみの幸せを願って、必死に過ごしてきたこの2年間は間違ってなかった....?
そう思えばおもうほど、涙はとめどなく溢れてくるものだった。
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のあ(プロフ) - ミナさん» 返信ありがとうございます!!めっちゃ気に入りました!!こちらこそずっと応援してます!! (2019年3月7日 21時) (レス) id: c521d26f6d (このIDを非表示/違反報告)
ミナ(プロフ) - のあさん» ありがとうございます〜!気に入ってもらえて嬉しいです!これからもよろしくお願いしますっ! (2019年3月7日 21時) (レス) id: 0d7cdb44a3 (このIDを非表示/違反報告)
のあ(プロフ) - 初コメ失礼します!めっちゃ面白いです!慎太郎好きやからめっちゃ嬉しいです!!これからも更新頑張ってください!応援してます!! (2019年3月6日 21時) (レス) id: c521d26f6d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミナ | 作成日時:2019年3月3日 23時