涙腺 ページ33
Aside
京ちゃんのマンションを出た。
一睡もしてないのに、足取りは軽い。
もちろんクマはできちゃってるけど、あまり体に負担は無さそうだった。
それよりも京ちゃんと普通に話せたことが嬉しい。
京ちゃんが悩んでたことも、全部話してくれて嬉しい気持ちでいっぱい。
なんか感動して涙が出そう。
A「おはよーございます」
そうして練習室のドアを開ける。
洸人「おーおはよ」
A「なんだ、ひろだけか」
少し早めに着いたからか、まだ洸人しかいなかった。
洸人「レアなひろ呼び」
たまたまです笑
A「そいえば京ちゃんといい感じに戻れたかも。」
洸人「おーまじか、よかった。」
ダンスをやめて、安心したようにこちらを向く洸人。
洸人「ガチでよかったわ。俺、京介のことだけじゃなくて、Aのことも心配してたし。」
まっすぐ目を見て、微笑んでくれる洸人。
A「やばい、洸人の前だと私めっちゃ泣いちゃうかもしれない｣
京ちゃんと今までのように話せた安心感と洸人が
いてくれる安心感が合わさって涙腺が緩む。
洸人「俺めっちゃ信頼されてんじゃん、嬉しい笑」
そう言って、前みたいに涙を拭ってくれる洸人。
A「ひろとー……」
洸人「はいはい」
優しく背中をぽんぽんしてくれる手があまりにも優しすぎる。
A「なんでひろの前だとこんなに泣いちゃうんだろ……」
そう言いながらも涙は止まらない。
嬉し泣きとかよくあるけど、これは果たして嬉し泣きなのかよくわからない。
ただ、確実に振り入れの時のような涙ではない
洸人「それほど俺のこと頼ってくれてるってことでいいじゃん」
A「そうしておく」
でも、本当に1番洸人のこと信頼してるからね。
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作者名：みになMINI | 作成日時：2023年12月2日 19時
