INIの紅一点は最年長です (ページ30)

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ごめんねページ30

Aside

雄大「あ……良かった、京ちゃんから返信あったわ……。」

たまたま聞こえた雄大の声。

今、連絡したら京ちゃんは返事してくれるか
な、。

そう言った不安もあったけど、ここでやらなきゃ意味がないから。

そう思って、少しドキドキしながら文字を打つ。

『京ちゃん、お昼はごめんね。』

とりあえず、それだけ。

伝えたいことはたくさんあったし、長文を打ちたいけど、今はこれだけ。

じっと京ちゃんとのトーク画面を開いていると、
さっきまで雄大とかに返信していたからか、すぐに既読がついた。

既読がついてから、少し時間が空いている。

既読スルーとかいうやつ……？

そんな不安も一瞬で、通知のバイブが鳴った。

そこには、『俺が悪い。ごめんなさい。』とだけ。

『京ちゃんのせいじゃないよ。今はゆっくり休んでね』

私が今思っていることを最低限にまとめた。

それもすぐに既読がついて、また返信がきた。

『ありがとう。いま会える？』

もちろんだった。会えないわけない。

『会えるよ。どこ行けばいい？』

『俺の家』

そう返信が来たのを確認して、荷物をまとめた。

A「ごめんね、今日そろそろ帰っても大丈夫？」

柾哉「もちろん、ゆっくり休んでね。」

A「ありがとう、！」

そこからタクシーに乗って京ちゃんの家に行った。

玄関の鍵は空いていて、危ないなーと思ったけど
来る前に開けてくれただけなのかな。

ひろむんの靴はなくて、もう帰ったみたいだった。

A「京ちゃん……？」

リビングにはいなくて、いるとしたら寝室だとに行ってみた。

京介「もとちゃん……」

苦しそうに私を呼ぶ京ちゃん。

A「薬は？」

京介「さっきまで大夢くんがいて、その時に飲んだ……、」

手元には体温計があって、もう一度起動させると
前回の体温が見れるやつだったから、起動させる。

そこには【39,1】という高めの体温が示されていた。

冷えピタは貼ってなくて、汗で前髪が額に張りついていた。

A「京ちゃん、私冷えピタ買ってくるよ」

京介「無理……いらない」

A「でもそっちの方が……」

京介「1人は嫌……」

京ちゃんの潤んだ瞳が大きく揺れていた。