INIの紅一点は最年長です (ページ26)

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重い雰囲気ページ26

Aside

「わかってるから」そう言って京ちゃんは
練習室を出ていってしまった。

A「京ちゃん…………！」

今にでも練習を飛び出して、京ちゃんを追いかけたかった。

けど、心はそう思っているのに、足がなかなか動かない。

出ていった京ちゃんの背中が「追いかけるな」と
言っているように感じた。

練習室に重々しい雰囲気が漂う。

みんなの方を見ると、なんとも言えないような
複雑な顔をしていた。

そんな時、ひろむんが口を開いた。

大夢「俺……京介のとこ行ってみる」

柾哉「でも今追いかけても京介は……」

大夢「今は1人のメンバー……いや、人間として、
京介が心配なの。体調悪い人をそのまま放っておくなんて無理だよ、！」

そう言って、ひろむんも京ちゃんの後を追って
出ていってしまった。

A「……」

そんな時、私は何も言えなかった。最年長として
まとめなきゃいけないところだったのに。

京ちゃんのことをわかっていなきゃいけないのに。

私のせいだ

豊凡「Aちゃんのせいじゃないから。大丈夫。」

フェンが私の心を見透かしたように隣に来て
そう声をかけてくれた。

豊凡「Aちゃんだけのせいじゃないし、
今のは誰のせいでもない。」

優しい表情で言うフェンはとてもかっこよかった。

将吾「そうだね、！」

威尊「今は京介の体調だけ心配せんとな。」

みんながたけちーの発言に頷いてくれた。