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Aside
休憩中に洸人が雄大に何か教えてるのはわかっていた。
雄大もそれで少し自信というか…そういうのが
でてきたと思っていた。
けど、雄大はそうじゃなくてやっぱり満足できてなかったみたいだった。
よっぽど強い思いがないと日付変わっても練習だなんてしてないよね。
どうしても気を使ってしまって、ダンスが上手な
人も疲れているだろうと思ってポイントとかを
聞けなかった。
デビュー前に私が泣いたことがないと話題になっていたのは知っていた。
けど、私だって泣きたい時もたくさんある。
どこか変なプライドがあって、絶対泣いているところを人に見られたくない。
だからいつもトイレとか個室に入ってこっそり
涙を流したりしていたこともあった。
練習室は私一人だけ。
みるみると涙が溜まっていくのがわかる。
視界が涙でぼやける。
1回でた涙をとめることは難しい。
泣いても振りは覚えられない。
そう思って練習しようとまた立ち上がった時だった。
練習室の扉が開いた。
洸人「え、」
A「ひろ、と」
急いで涙を拭いた。
洸人「もう寝ろよ、もう1時じゃん、。」
A「洸人こそなんで」
洸人「そういえば練習室の電気消したかなって寝る前に確認しに来ただけ。」
A「大丈夫、私がちゃんと消すよ。」
洸人「なぁ、お願いだからさ少しは俺らを頼れよ」
洸人「気とか使わないでいいから」
図星だった。
A「別に使ってなんか…」
洸人「ずっと1人でやってんの俺見てらんねぇから」
洸人「Aは1人じゃないから。他に11人いるだろ、。」
洸人の言葉に、私の涙腺も限界だった。
A「ごめん……」
洸人「いや、んー、謝るんじゃなくて普通に俺らを頼ってほしいって感じ、かなー、」
わかってる、自分でも他メンバーに頼ったりしていないのは。
A「うん、」
私の目から涙が頬を伝った。
洸人「俺らがいる。」
そう言って洸人は私の頬から何度も涙を拭った。
洸人「そんなに泣くなよ、笑」
A「こんなに振り入れのスピード早いとは思わなかったの…」
洸人「今度から俺に言えよ。」
A「わかった、｣
洸人の言葉に、私はすごく救われた。
それと同時に、初めてメンバーに涙を見せた。
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作者名：みになMINI | 作成日時：2023年12月2日 19時
