振り入れ ページ2
Aside
今日はデビュー曲としてどちらかに投票される曲の振り入れ。
もう1つの方に比べたら、少しゆっくりなテンポなのかも。
柾哉「やっていこー」
A「はーい」
私はダンス未経験で、デビュー前に少しは成長したとはいえ、ダンスを経験している人にはかなり
劣る実力だった。
柾哉「じゃあここまで1回やろ」
A「……っ、」
どうしても追いつけない
どんどん振りは進んでいくけど、置いていかれてる。
こんなに振り入れで危機をもったのは初めてだった。
こんなんじゃだめだ、練習練習、！
休憩中も何度も踊ったけど、思うように行かなかった。
それが「悔しくて泣く」ではなく、私は「悔しくて練習する」に近かった。
けど泣いてもイライラしてもダンスは上手くならない。
振り入れが終わったあとも、練習しないと絶対 次に進めない。
そう思って振り入れが一通り終わったあともぶっ通しで練習した。
雄大「A」
振り入れが終わったあと、練習室で練習していたら、雄大がいた。
A「あ、ゆーだい」
雄大「俺……もう無理なんかもしれん、覚えられんわ……」
雄大は今にも泣きそうで、ものすごく不安な顔をしていた。
今の私には雄大の気持ちに共感しかできない。
A「諦めないで、一緒にやろう。」
今の私にはそれしか言えない。
一緒にやっていくけど、私もダンスが上手くないし、雄大に教えられるほどではなかった。
でも私が辛い顔をしていると雄大ももっと辛くなるかもしれない。
雄大「なんでこんなになんもできないんやろ、」
そう動画を見ながら呟いた雄大。
A「雄大ならできるから。綺麗事かもしれないけど、それが事実なこともある。」
そう言うと、雄大は何か考えているような表情で、深く頷いた。
雄大「A、ありがとうな。俺もう帰るわ 」
A「うん、お疲れ様、！」
そうして、日付変わるまで練習し、雄大は帰った。
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作者名：みになMINI | 作成日時：2023年12月2日 19時
