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「『幻出 長船兼光』」
剣はおそらくこいつらがどっかへやったのだろう。呪力を使うが仕方ない。
さて
「降伏するなら今ですが」
無「いやぁ、お姉さん、お忘れかい?」
こちらにはこれだけ人数がいるんですぜ?
その瞬間どこへ飛ばされたのかは知らないがあたりを見回すとショベルカーなどの工事用の器具があることから工事現場に瞬間移動したのだろう。
ご丁寧に今日は作業休止なのか人1人見当たらない。
だが飛ばされた場所には大勢の呪詛師と思われる人間。そしてそのほとんどが式神使いだろう。
なぜなら周りに大多数の呪霊と思われるやつらがいるから。
「随分とご丁寧な場所ですね」
無「いやぁ我々とて騒ぎを起こしたいわけではねぇのでね。警察に見つかると面倒なんですわ」
「なるほど」
私としてもどうやって住宅地の中被害を出さずに戦えばいいのかわからなかったから、ありがたい限りだ
無「それに、お姉さんに助けを呼ばれても面倒ですしな。電波もここなら届きやせん」
「携帯も持ってないのに?」
無「何かしら通信方法があったとしても、場所が特定されないようにですわ」
確かに、現状私はここがどこかはわからない。
でもこれだけの人間が同時に瞬間移動させられてるんだ。そこまでさっきの場所から遠いわけじゃないだろう。
無「いくら1級術師といえど、きついんでねぇですか?」
「・・・さっきから思ってたんですけど、なんで私が1級術師だと知ってるんです?」
無「あっはっは、知らんやつの方が珍しい。それにお姉さんを狙ってるのに知らん、なんてのはあまりにも情報収集できなさすぎですな」
「ってことは、最初から私のことを・・・」
無「ええ知っておりましたよ。だが情報を取るには何も知らない状態が1番だと思いましてねぇ、だから演じさせてもらったんですわ」
「・・・そうですか、ちなみに降伏する気は本当にないんですか?」
無「ないな。それこそお姉さんがするべきでは?」
「あはは、それこそないですね。私が降伏したら、それこそ日本が終わるじゃないですか」
無「終わらんよ。新たな時代が始まるだけでな」
「・・・残念です」
無「こちらも残念。洗脳でも無理なら、お姉さんをそのまま帰すわけにもいかない。このまま死んでもらいますよ」
____来る
私の目の前に斬撃が飛んできた。
「っ!!」
そこから燃え出した。炎の術式か。それに続くように呪詛師どもがこちらにやってくる
「(絶対に、みんなを、守るんだ)」
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作者名:あや | 作成日時:2023年10月15日 14時