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五条side

prrrr

おかけになった電話番号は___

五「ちっ」

なぜ出ない?もう任務は終わっててもおかしくないんだけど

五「(よっぽど厄介な呪霊なのか、あるいは単純に意識が切れているのか)」

後者ならそこまで心配はないだろう。

小さい頃と違い、呪力も元々の総量分使えるようになって呪力切れはほとんどなくなった。

だから単純に疲労からくる意識切れは可能性として考えられる。

前者なら危ないかもしれない。今回の案件はそこまで難しいものではないとはいえ、想定外のケースもあり得る。

五「(いつでも行けるように準備しておくか)」

任務が終わった後にあいつから折り返しで電話くるだろ

そう思いながら僕は携帯をいじっていると

伊「あっ、お、お疲れ様です五条さん・・・」

五「伊地知じゃん。お疲れ〜、何してんの」

僕の後輩の伊地知。補助監督になりたてだがかなり有能で将来有望だと噂されている。

ちょうどよかった

五「ねー、Aが行った任務ってどんなの?」

伊「皆見さんですか?ええと・・・ちょっとパソコンの方にデータはあるのですが・・・」

五「それ僕にちょーだい」

伊「じゃあ後ほどお持ちしますね」

五「今」

伊「今!?」

五「すぐにちょーだい」

伊「え、でも仕事が」

五「早くしないとマジビンタね」

伊「えっマジビンタ・・!?わ、わかりました・・!」

そう言って伊地知はダッシュで来た道を戻って行った。

1級術師であるあいつのことをそこまで心配する必要はないんだろうけど

伏『本当にモユさん、大丈夫ですか?』

やけに恵の声が僕の頭の中で反芻するんだよね

杞憂で終わればいいけど

伊「お、お待たせしました・・・」

五「ん、ありがと」

伊地知から渡された任務内容を見ても、Aなら充分に果たせるものだ。

五「(これは僕の杞憂に終わりそうだな)」

村自体がそもそも山奥にあるし、電話が繋がらないのも納得がいく。

伊「それと先ほど・・・任務完了の連絡が皆見さんから届きました。」

五「そっか、よかったよ」

じゃあもうすぐ帰って来れるか、恵たちにも知らせないとね


・・・僕はここで異変に気づくべきだった

なんでAが高専に連絡はできるのに、僕には一切連絡ができなかったのか

もう大丈夫だと、後は帰ってくるだけだと、信じて疑わなかった。





僕が、すぐにAのもとに行けば、あんなことにはならなかったんだ

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作者名:あや | 作成日時:2023年10月15日 14時

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