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そこから、少し日が経った。あの後夜までしばらく探した。傑さんは、どこにもいなかった。
もちろん学校を休んで探す、という手もあったが、学校は休むなと夜蛾先生に言われたため、行っているが・・・
正直気が気じゃなかった。
「(傑さん・・・どこにいるの・・・)」
今日は先生方の研究授業があるらしく、午前で授業が終わった。
「(傑さんを探したい・・・でも、修行も、任務もやらなくちゃ・・・)」
どうしよう、と悩みながら校門を出ると
夏「や、久しぶりだね。A」
「・・・傑、さん」
会いたくて会いたくてしょうがなかった人が目の前にいる。
夏「・・わっ、急に抱きつかないでくれ。びっくりするだろう?」
「傑さん・・・!傑さん・・・!」
周りの目なんて気にしない。1番会いたかった人に会えた!帰ってきたんだ・・・!!
「お帰りなさい、傑さん!やっぱりあれはうそだったんですね・・!」
夏「何が?」
「今上では傑さんが任務先の集落の人たちを皆殺しにしたって言われてるんです。でも、傑さんがそんなことするわけないって」
夏「ああ、それは本当だよ」
「・・・・・え?」
夏「__少し、寄り道しながら話そうか」
私たちは高専への道とは少し逸れて繁華街の方へと歩いた。
「(どういうこと?傑さんが、殺したの?なんで?)」
そう聞きたいのに、声が出ない。
ぐるぐると思考を巡らしているところに、傑さんは話しかけてきた
夏「・・・・・モユ」
「すぐるさん・・・?」
夏「_モユはなんで呪術師になろうとしているんだったかな」
「そ、そんなの傑さんが1番知っているじゃないですか。『非術師を守るため』ですよ。私の力は非術師や大好きな皆を守るために_」
夏「・・・でもその守ろうとしている奴らが私たちを虐げているとしたら?」
「え・・?」
夏「守ろうとしている奴らが、1番その原因となるものに起因しているとしたら、君はどうする?」
「ちょ、ちょっとよくわからないです・・・あの、傑さん・・・」
夏「・・・・すまないね、モユ。私はもうあの猿どもを守ろうとは思えないんだ」
「猿ども・・・?」
猿ども・・・ってな、に・・
夏「・・・・モユ、私と一緒に来ないか?非術師を皆殺しにして、呪術師だけの世界にするんだ。」
「皆殺し・・・!?」
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あや(プロフ) - さとさん» ありがとうございます!全力で描かせてもらいますのでぜひ続編の方もお願い致します!! (8月6日 11時) (レス) id: db0fd9ce69 (このIDを非表示/違反報告)
さと - 百鬼夜行編とても楽しみです!いつも面白い話を提供して下さりありがとうございます! (8月6日 7時) (レス) @page27 id: cdb499747b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あや | 作成日時:2023年7月31日 12時