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ご飯を食べた後、2人でなんとなく喋っていた時、
ふとAが、
「…あぁ、海、行きたいなぁ」
と呟いた。
せっかくの休みだ。
連れて行くのも悪くない。
「……ねぇ、いこうか、海。」
僕が言うと、彼女は満面の笑みで頷いた。
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マネヒョンに車を出してもらえるか聞いてみると、奇跡的にちょうど海辺のとある事務所で会議があるからということで、一緒に乗せていってくれることになった。
準備を終えた僕らはそのままマネヒョンの車に乗って、海へと向かった。
道中で、彼女は窓から目を輝かせて外を見ていた。
「あ〜、潮の香り」
と嬉しそうに呟くその綺麗な横顔を見ていたらあっという間に目的地だ。
マネヒョンにお礼を言って車を降り、顔を隠して素早く歩いていく。
彼女の手を引いて、しばらく歩くと砂浜にたどり着いた。
隠れスポットで有名なここは、人気が少なくて、それぞれが自分の時間をゆっくり過ごしているから、
よっぽど用心して見ない限り顔がバレることはないだろう。
ここならのんびりできるなぁ。
「ねぇジミン、裸足になってもいいかな」
彼女が言った。
「いいんじゃない？…ほら、サンダル、持ってあげるよ」
僕は彼女が脱いだサンダルを持った。
「あっちまで歩いて行きなよ。僕ついていくから」
僕が言うと彼女はうんと頷いて、楽しそうに歩き始めた。
彼女の花柄のワンピースがなびく。
その姿を僕は動画におさめた。
「ねぇ〜ちょっと熱いよね〜？…って、あ、撮ってるでしょ？」
「バレた〜笑」
「やめてよ〜」
振り返った彼女がこっちにきてレンズを隠しにくる。
撮ろうとする僕とやめてよと拒否する彼女と笑いながらじゃれていると
「…！」
砂に足をとられて彼女が前のめりになる。
「おっと」
それを僕は受け止めて、
そのまま抱きしめた。
「…ジミン…？」
「ん？」
「ん？じゃなくて笑」
「…いいじゃん。かわいい僕の彼女を少しだけ抱きしめさせてよ。」
「…」
こーゆーベタベタの言葉が意外と彼女には効くんだな。笑
ちょっと恥ずかしいんだけど、照れて素直になっちゃう彼女が愛しい。
「…かわいいね、A。」
「……」
「…嫌なら離れていいんだよ？」
「…やだ。」
かわいすぎる彼女を僕は改めて強く抱きしめた。
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作者名：Muu | 作成日時：2021年1月21日 13時
