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「あのね、ジミン」
彼女が決意したような顔で僕を見た。
「ちゃんと話すから、聞いてね。」
彼女がそう言うから、僕はその圧に押されてうんと頷いた。
「…最初にきたのは、私が参加したユンギの曲にたいしてなの。だから、最初にユンギに話したんだよ。」
「うん…」
そこまではヒョンから聞いていた。
「それでね、それがだんだん私に対してになって、ジミンとあの時やったダンスについても色々言われたんだよね。」
「…」
「私のことはまだいいけど、ジミンとの大切な思い出を汚されたことがすごく許せなくて、、」
彼女は途中で声を詰まらせた。
「…あれがあったから、私はジミンと想いが通じたんだよ。……人生ですごく大事な日々だったの。本当に意味がある幸せな時間だったの…分かるよね？」
彼女が潤んだ瞳で僕を見上げた。
「うん、わかるよ。」
僕だって同じだ。
「でもね、それを馬鹿にされたのがすごく嫌だったの。そんな思いをするのは私だけでいいって思った。……ジミンに嫌な思いをしてほしくなかった…」
悔しそうな顔で再び涙をこぼし出した彼女。
彼女がそんなことを、思っていたなんて。
「…だからごめんね。ジミンに辛い思いさせたね。私はジミンのこと頼りないなんて思ってないよ。」
彼女が僕に抱きついてきて、僕もそれに応えた。
「…黙っててごめんね。」
「ううん、ちゃんと話してくれてありがとう。」
僕が言うと彼女は、顔を埋めたまま話し出す。
「私が怖くて震えが止まらなくなった時も、ジミンが手を握ってくれたらおさまったんだよ。……こんなに頼りになる男はジミンだけなんだから。」
恥ずかしそうな声も愛おしい。
僕は彼女の髪をそっと撫でた。
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作者名：Muu | 作成日時：2021年1月21日 13時
