16 HS ページ16
ミーティングは異様な空気で始まった。
事情を知っているスタッフがほとんどで、PDニムもなにか異様な感じを汲み取ったらしい。
それでもメンバーたちは仕事だからとなるべく明るく進めた。
ヒョンたちの空気づくりのおかげでたまに笑顔があったりして、順調におわった。
ジミナは黙って終始ぼーっと考え込んでいる様子だったけど。
P「で、この空気はなんだ。」
そんなジミナを見て最初に口を開いたのはPDニムだった。
P「まだ俺のとこに情報が上がってきてないけど、…多分A関係かな。なにかあったの？」
さすが社長だ。異様な空気には気づいたらしい。
彼の質問に対して説明をしたのはユンギヒョンとナムジュナだ。
といっても、ヌナが過呼吸になる前のことは俺らは知らないんだけど。
P「……そうか。」
険しそうな顔をする彼に僕らは何も言えなくなった。
僕たちの知らない間に、きっと彼女は苦しい思いをしていたに違いない。
そして、多分ジミナは僕らより前からそれを分かってたんだと思う。
「あの、そのことなんですけど、」
ある1人のスタッフが僕たちの元に近づいてきた。
ス「…その、嫌がらせをしてた犯人らしき人が事務所の下にいて、彼女にむかってすごい叫んでいたのを聞いたんです。」
YG「え？」
ス「僕が一階で作業してて、最初は喧嘩してるのかなって感じだったんですけど、なんか、その内容が、その…」
言いにくそうなスタッフ。
JM「なんて言ってたんですか？」
ス「…お前は私と同じ不合格の人なのになんでここにいるんだ、なんで調子に乗ってるんだ…とか他にも色々ひどいことを…」
みんな絶句した。
ス「すごい剣幕でした。恐ろしかったです。僕はそれを聞いて、なんだか普通の喧嘩ではないなと思ってすぐ下を見たんです。そしたら、Aさんの姿が見えたので急いで他のスタッフに知らせ
JM「遅いでしょ、」
YG「ジミナ」
JK「ヒョン、」
明らかに怒りにみちた声でジミンが遮ったので、2人がそれを止めた。
RM「…ジミン、彼が気づいてくれなかったら、もっと遅くなってたかもしれないんだ。」
JM「……分かってます…すみません。」
ジミナが下を向いてつぶやく。
ス「いえ、僕ももっと早く駆けつけるべきでした。」
スタッフはとても申し訳なさそうに頭を下げた。
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作者名：Muu | 作成日時：2021年1月21日 13時
