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朝あったばかりだけど、また彼の姿を見て嬉しい。
鍵を渡した時はなんだか、秘密の関係みたいでドキドキしたなぁ……
ありがとうと言ってユンギさんはレジを去った。
その後ろ姿に、また会いましょうね、の気持ちで礼をする。
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………なのに、なんでか
「…ユンギさん?」
…彼は戻ってきた。
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「…あのさ」
いつものボソボソ喋り。
「…はい」
「…今日はバイト何時まで?」
「…えっと、9時まで…ですけど?」
「そっか」
…え、何が聞きたいんだろう。
って不思議に思っていたら
数秒の沈黙の後、彼が口を開いた。
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「………そんくらいにさ、……ここに迎えにきてもいいっすか」
「………ん、え?」
…迎えに???
「…んでそのままうちに泊まりませんか」
「…………!!」
と、泊まり?
また?
うそ、
それは、え…
まじか
「…嫌ならいいけどさ」
「…………い、いきますよ、そんな」
強がってるのがバレたんだろう。
彼はふって笑った。
「じゃ、またあとでな」
今度こそお店を出る彼の背中を見て
私の心臓はずっとうるさくなりっぱなしだった。
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Muu(プロフ) - 秋良さん» とても励みになります。ありがとうございます!鼻血出せるように頑張ります笑。 (2021年6月17日 0時) (レス) id: 350ffc1ce7 (このIDを非表示/違反報告)
秋良(プロフ) - こんばんは。初めまして。もの凄く幸せな気持ちになりました。鼻血でそうです。次回も楽しみにしてます。 (2021年6月16日 18時) (レス) id: 182bc41aa4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Muu | 作成日時:2021年6月4日 15時